■ここでは、私の父である作家の津田信についてまとめています
作家・津田信は、1925年東京に生まれ、太平洋戦争中は満州で従軍。戦後は、日本経済新聞の記者となり、1956年に発表した小説『瞋恚の果て』が芥川 賞候補になりました、以来、芥川賞と直木賞の候補になること8回。1966年、日本経済新聞社を退社し、文筆生活に入りましたが、主に週刊誌のアンカー記 事を書き、作品はほとんど書きませんでした。
1974年、元日本兵小野田寛郎さんがフィリピンから帰還後、その手記を『週刊現代』で連載し、単行本『わがルバング島の30年』のゴーストライターになりましたが、この内幕を、『幻想の英雄-小野田少尉との三ヵ月』にまとめて、反響を呼びました。
1978年、心筋梗塞の発作で倒れ、以後、療養しながら作品を 書き続け、1983年、2回目の発作で死去しました。
寡作の作家であり、作品はほとんが「私小説」でしたが、残した作品は、戦後文学の一翼を担うものであり、とくに初期の作品は、青春の挫折が描かれていて、いまも新鮮です。
ただし、すべての作品が絶版となっているので、このサイトにおいて主な作品を全文掲載することにしました。
■本サイトで公開する作品のリスト 『女夫ケ池』(大和出版、1961年) 『たそがれの橋』(冬樹社、1965年) 『夜々に掟を』(光文社、1976年) 『日々に証しを』(光文社、1978年) 『幻想の英雄―小野田少尉との三ヵ月』(図書出版社、1977年) 『結婚の構図』(主婦と生活社、1981年) |
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