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山田順プライベートサイト

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    Welcome to My  Website

     このサイトは、山田順の個人的なウェブサイトです。

  コンテンツの一部は情報発信のために書いていますが、ほとんどは個人的な記録の蓄積を目的としています。

 

 *このサイトのイラストは、「海の素材屋」
(http://uminosozaiya.com/)のフリー素材を使わせてもらっています。
 素晴らしいイラストをありがとう。 
 

  以下のブログとは別にメールマガジン(有料)
 を発行しています。

 こちらから→http://foomii.com/00065

  

 また、YAHOO!ニュース「個人」欄でコラムを
   書いています。

  こちらから→http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamad

  

 産経新聞運営のサイト『IRONNA』 でも
 コラムを書いています。

  こちらから → https://ironna.jp/blogger/97

 Facebook

  こちらから → https://www.facebook.com/profile.php?id=100062248806504

 最新刊3冊

   

『米中冷戦 中国必敗の結末』(MdN)

https://books.mdn.co.jp/books/3219403034/
『コロナショック』(MdN新書)

 https://www.amazon.co.jp/gp/product/4295200077?pf_rd_r

『コロナ敗戦後の世界』 (MdN新書) 

https://www.amazon.co.jp/コロナ敗戦後の世界-MdN新書-山田-順/

dp/4295200913/ref=sr_1_2?dchild=1&qid=1606968867&s

=books&sr=1-2 

 

近著4冊

  

永久属国論(さくら舎)

www.amazon.co.jp/o/ASIN/4865811176/hnzk-22

東京「近未来」年表 (さくら舎)

 https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784865811773

希望の地としての新興アジア

-私たちが失ったものがそこにある(実務教育出版)

地方創生の罠-イースト新書(イーストプレス)

隠れ増税(青春出版)

https://www.amazon.co.jp/dp/4413045114

     

 



[092]アマゾンの出版社化と「HTML5」時代の電子書籍について考える
2011年 5月 30日(月曜日) 17:25

アメリカでは、アマゾンの「出版社」化が急激に進んでいる。現在のアマゾンは「Amazon Publishing」によって、すでに傘下に5つの出版ブランドを抱えていて、これを見れば完全な出版社と言っていい。

  アマゾンの「Amazon Publishing」には、新しい作家を発掘する「Amazon Encore」(アマゾン アンコール)、ロマンス本ばかりを集めた「Montlake  Romance」(モントレイク ロマンス)、スリラーやミステリー専門の「Thomas&Mercer」(トーマス&マーサー)」、海外作品を紹介する 「Amazon Crossing」(アマゾン クロッシング)、ビジネス書の著者として知られるセス・ゴーディン氏とのジョイントベンチャーである「The Domino Project」(ドミノ・プロジェクト)の5つのセクションがある。 

 もともとアマゾンは「Amazon DTP」という自費出版のシステムをつくり、ここに著者を集めてきた。これは、著者が自著の電子ファイルをアップすれば、そのまま「Kindle Store」から配信販売されるので、出版社がいらないというセルフパブリッシングのシステム。それで、当初は作家志望の素人著者が大量に参加した。そうするうちに成功例も出たことで、今度はマイナーな作家から中堅作家(ミッドリスト)までが参加するようになった。

 

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[091] 電子版の売上が紙を上回ったとアマゾンが発表。電子書籍普及の背景にあるのは、アメリカの貧困化。紙の本を買うおカネがないこと
2011年 5月 20日(金曜日) 10:37

アマゾンは5月19日、電子版(E-BooK)の書籍の売上が紙版の書籍を上回ったと発表した。4月以降、電子版は紙版を5%上回っているという。アメリカでは電子書籍リーダーといえば「Kindle」で、リーダー市場の約8割を占めているうえ、現在、「Kindle Store」のアイテム数は95万冊となっているから、いずれこういう結果になるのは目に見えていたと言える。

  ただ、それにしても猛スピードで電子書籍が普及しているのには驚く。

 アマゾンが「kindle」を発売したのは2007年11月。まだ4年たっていない。最初「kindle」は399ドルだったが、いまでは広告表示機能が付いた最新機種が114ドル。この低価格化と、アイテム数の増加、そして電子書籍そのものの安売りの効果は、やはり絶大だった。

   2010年7月には電子書籍の販売がハードカバーを超え、今年1月にはペーパーバックの販売も上回っていた。

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[090] 日本は復興しない!このまま「さらに失われる10年」に突入!三つの点から検証する日本の長期衰退
2011年 5月 10日(火曜日) 00:57

東日本大震災から、間もなく2カ月になる。

 そこで、もう書いてもいいと思い、はっきりここに書くことにした。このまま日本は長期衰退を続けるだけで、おそらく復興はしない。しないばかりか、さらに大きな困難が襲ってきて、「さらに失われる10年」になっていく。そういうふうにしか思えないということを、どうしても書いておくことにした。

 私がそう確信するのは、「日本は強い国です」「日本の力は団結力です」というような空虚なスローガンがいまだに流れ、メディアも復興を叫ぶだけで、今後なにが必要かを冷静に、いや冷厳に分析報道しないからだ。

 本当に冷静に、いまの日本が置かれている状況を見れば、復興するという理由より、復興しないとする理由のほうがはるかに多く見つかる。国内ばかりか、世界全体を見渡せば、日本の復興はまずあり得ない。

 

 私は、自分自身にも、そして周りにも「本当に日本は強い国ですか?」とまず問いたい。そして「強い」とするなら、その根拠はなにかとさらに問いたい。今回の大震災が襲う前まで、日本は「失われる20年」を続け、懸案のデフレ脱却もできず、財政は破綻寸前という状況のなかにあった。つまり、日本の底力は尽きつつあったのに、なんで「秋口には景気は持ち直す」(政府の見通し)などと言えるのだろうか。

 ここでは、書きたいことは山ほどあるが、次の三つの点にしぼって、日本が復興しない理由を述べておきたい。

 

 一つめは、「日本は強い国」が幻想だということ。

 二つめは、日本には民主主義、資本主義のルールがないこと。

 三つめは、世界経済が悪化し、二番底に向かいつつあること。

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[089] NHKの電子書籍特集と電子書籍アワードから見えてくる「電子書籍市場」の今後
2011年 5月 04日(水曜日) 02:38

昨夜、NHKの番組『追跡!A to Z』で、「電子書籍革命の作家たち 私たちに何ができるのか」という企画が放映されたので、食い入るように見た。しかし、正直言って、現場をレポートしただけでまとまりがなく終わっていて、がっかりした。

  この番組は、NHK解説委員の鎌田靖氏が時代を読み解いていくというつくりになっていて、テーマによっては、これまで本当に感心したものもあった。しかし、今回だけは残念ながら見応えがなかった。

  その理由は、番組の取材中に東日本大震災が起こったことが大きい。番組構成にもそれが現われていて、まとめるのに相当苦労した跡が見受けられた。なにしろ、鎌田氏が作家・村上龍氏の電子書籍制作の現場に取材に行った当日に、東日本大震災が起こった。それにより、村上氏の電子書籍制作の内容は大きく変わり、「被災者に対して、今後の日本に対して、作家は電子書籍をとおして何ができるか?」ということに関心が移ってしまったからだ。

  つまり、本来なら、電子書籍の可能性をもっと探るはずだったと思うが、それができないままに終わっていた。

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[088]電子自費出版がついに大手出版社の脅威に!アメリカで進展する電子書籍革命
2011年 4月 21日(木曜日) 17:06
『ウォール・ストリート・ジャーナル日本版』(4月21日)に、「安価な電子書籍がベストセラーに―価格面で大手出版社に圧力」という衝撃的な記事が載った。これは、アマゾンの「キンドルストア」を通してセルフパブリッシングしたジョン・ロック氏というスリラー作家の作品が、ベストセラーリストの上位50位に7作品もランクインして、大手出版社の電子書籍の脅威になっているという記事だ。

 アメリカでは、セルフパブリッシングが大流行となり、そのなかで中堅作家から成功例が出てきた。この前は、そういう作家のなかの1人、SF作家のトバイアス・S・バッケル氏の失敗例を「メディアニュース」で取り上げたが、今回はその逆。本物の成功例である。

 まったくの無名作家は別として、中堅なら、自身の作品を大手出版社を通さずに直接アマゾンで販売し、大手ではできない価格破壊的な値段をつければ、売れるようになってきたということだ。

 

 Now & Then (a Donovan Creed Novel) by John Locke (Kindle Edition - Apr. 22, 2010)

   Kindle eBookBuy: $0.99

 

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11/04/16●「出版大崩壊 電子書籍の罠」出版記念トークショーのお知らせ

 『出版大崩壊 電子書籍の罠』(文春新書)の発売を記念して、文芸春秋デジタル部のの目崎敬三さんが、トークセッションを企画してくれました。以下が、その内容です。当日は、多彩なゲストで、東日本大震災以後の日本経済、出版界の現状から電子出版まで、熱く語りあいます!


  「出版大崩壊と電子書籍の罠 ポスト大震災の出版業界のゆくえ」
    【日時】4月23日(土)
【場所】阿佐ヶ谷ロフトA
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/

【Open】 13:00 / Start 13:30
【料金】¥1500(+飲食代)
【出演】
山田順(ジャーナリスト、「出版大崩壊」著者)
●第1部ゲスト:
徳川家広(評論家、翻訳家)
ケビン・クローン(タレント、国際コラムニスト)
+サンドラ・へフェリン(「ドイツ節約生活」著者)
●第2部ゲスト:
たぬきち(瀬尾健)(「リストラなう」著者、元光文社)
仲俣暁生(マガジン航主宰)
  
神田三省堂本店:新書部門第1位

 

 
[087]ツイッターは結局、有名人の宣伝用メディアなのか?一般人はカモなのか?
2011年 4月 06日(水曜日) 03:13

今回の大震災で、ホリエモン(堀江貴文氏)は、約65万人のフォロワーのために、自身のツイッターを情報ハブとして活用し、「地震なう」情報を流し続けたという。それで、消息がわかったという人もいて、改めてツイッターのメディアとしての役割が鮮明になった。

 ただ、ネット上に流れるツイートはいまや1日1億5000万件を超え、ツイートの大氾濫時代、インフレ時代に突入している。こんなに莫大な情報が毎日飛び交えば、結局、そのほとんどは消費されず、誰の目にも止まらずに消え去るけだけだ。

 そこで、最近のアメリカの調査「Who Says What to Whom on Twitter」http://research.yahoo.com/pub/3386を見ると、ツイッターがどういうメディアなのか、よりはっきりする。

  この調査によると、エリートユーザー2万人が、世界中でアクセスされた全ツイート約50%を占めているという。つまり、ツイッター内の全アテンションの約50%が、2万人(ツイッター人口の0.05%以下)のエリートユーザーのツイートに集まっているのだ。ネットの理想は、情報のフラット化にあるということを言う人間が多いが、じつは、ツイッターは平等でもフラットでもなく、エリートユーザーが独占する寡占化メディアに過ぎない。

  エリートユーザーというのは、ほとんどが有名人である。つまり、そういう有名人が発するつぶやき以外は、結局は見向きもされないのである。

  では、エリートユーザーにはどんな人間がいるのだろうか? 以下がそのトップ10だ。

     Top Twitter Users, Worldwide(月間増加数と総フォロワー数)

   

  最近、フォロワー数をぐんぐん伸ばしているのは、900万人を突破したLady Gaga。彼女は、この1年間で、なんとフォロワー数を2.7倍にしている。またJustin Bieberにいたっては、なんと5.2倍も増やしている。

  日本では、義援金100億円を出した孫正義氏が、4月に入ってフォロワー数が100万人を超えたという。政治家では鳩山由紀夫氏が断トツで65万人。タレントでは浜崎あゆみが47万人。また、企業アカウントではユニクロが15万6000人である。

  言葉は悪いが、こうした有名人、企業にとって、ツイッターは自己宣伝の道具であり、使い方によってはフォロワーをカモにできるツールである。この辺を、見極めないと、一般ユーザーはツイッターによって、ますます利用されるだけではなかろうか?

 
[086]日本製紙石巻工場の惨状を写真で紹介!被災地ではなにが起こっていたのか?そして、今後の日本はどうなるのか?
2011年 4月 02日(土曜日) 07:36

前回のこのブログで書いたように、現在、出版界は「本・雑誌をつくる紙が足りない」ということで、逼迫状態にある。その原因は、言うまでもなく東日本大震災。日本の製紙生産の約3割をになっていた東北地方の主な製紙工場が、今回の大震災で大きなダメージを受けた。なかでも、宮城県石巻市の日本製紙石巻工場は、主要出版社に大量の紙を供給していたが、現在、操業を完全に停止している。

 津波により、工場構内には土砂等が堆積しており、いまだに、設備の正確な被害さえ確認できない状況だ。

 日本製紙グループ本社は3月31日、石巻工場(宮城県石巻市)と岩沼工場(同県岩沼市)の2工場の従業員のうち、当時非番だった2人の死亡を確認、4人が行方不明になっていると発表した。ただ、工場内にいた従業員はいずれも無事だったという。

 この日本製紙石巻工場の状況を、日本文芸社の松原健一編集長が写真におさめて帰京したので、さっそく提供してもらった。松原氏は石巻市の出身で、震災後すぐに故郷に戻ったが、育った故郷のまったく違う光景に「人生観が変わった」という。幸い、ご両親は無事だったが、実家は被災してしまった。

 マスメディアはあまり伝えていないが、震災後の石巻では略奪が横行し、がれきのなかから金目のものを奪っていく人間が多かったという。気仙沼信用金庫では4000万円が消え、街の酒店からは高級酒があっという間になくなったという。宮城県ではすでに略奪による被害が1億円を超え、総額がいくらになるかわからない状況だ。

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[085]東日本大震災でプリントメディア(とくに出版界)は大打撃。その現状と、ソーシャルメディアとマスメディアの役割を考える
2011年 3月 28日(月曜日) 23:30

「ヴィクトワールピサが日本に勇気と希望をもたらしました」「立ち直れニッポン、頑張れニッポン」のアナウンスに、思わず涙が出た。ヴィクトワールピサ鞍上のミルコ・デムーロも「アンビリーバル」と言って涙を流していた。

 これは、日本時間の3月27日午前2時45分、ドバイ・ワールドカップで、ヴィクトワールピサとトランセンドの日本馬2頭がワンツーフィニッシュした瞬間の光景だ。大震災から2週間が経ち、先行きが見えないなかで、初めて目にした心躍るシーンだった。深夜、節電のために暖房を切り、テレビの画面にかじりついていたかいがあった。

    
 Dubai World Cup ( photo / Skysport.com, Newsday com.)   

 しかし、翌朝目覚めると、原発はいまだに危機的な状況のなかにある。菅政権は復興に対するなんのビジョンもなく、右往左往を続けている。これで本当に日本は立ち直れるのだろうか?
 今日もまた、大いなる不安のなかで、このブログを更新するが、取り上げるのは、やはり自分が属するメディア業界のことだ。この大震災で、既存のメディア産業は、ほかの日本の産業以上に大きなダメージを受けた。とくに、出版産業の痛手は大きい。

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[084]東京に戻って考える「日本の史上最大の危機の10日間」
2011年 3月 24日(木曜日) 11:36
3月21日の最終便で宮崎から羽田に戻った。3月14日に東京を脱出したときと同じように、羽田空港内は照明を落として薄暗かった。この薄暗さは、電力供給が少なくとも半年は回復しないので、今年の夏以降まで続くことになる。となれば、いくら国際化で拡張したとはいえ、こんな陰気な国際空港は外国人にも嫌われるだけだ。

 少なくとも国際空港は日本の表玄関だから、いくら節電とはいえ、照明を落としてはいけないと思う。こういう場所だけは明るくしなければ、人間の心まで暗くなる。

  なぜ、首都圏に戻ったのか?

 脱出を進めた友人は「まだ早い」と言ったが、総合的に見ると、制御不能だった原発は、ようやくコントロールできる兆しが見えてきたことがひとつ。もうひとつは、菅政権と官邸のドタバタは続いているが、自衛隊や消防などの組織、そして現場の人間たちが、上を無視して動くようになったからだ。

 上のパフォーマンスや思いつきに従っていたら、危機はまだ続いていただろう。日本は、下で本当に働く人々がつくっている国だ。それが動き出した。

 いちはやく東京を脱出したので、その後の私は非難轟々だった。まるで敵前逃亡したかのように言う人間もいた。まだあの時点では、誰もが地震災害に目を奪われ、本当の危機が原発のメルトダウンに移ったことを認識していなかったから、無理もないと思う。「東京脱出?疎開?いったいなにを考えているんだ」という反応ばかりだった。

 しかし、原発への通電が復旧するまでのこの10日間、日本は間違いなく史上最大の危機のなかにあった。

 

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[083] 原発危機で九州・宮崎に疎開5日目。はたして危機は終息するのか?
2011年 3月 18日(金曜日) 22:30

3月14日(月)午後6時前、羽田空港第二ターミナルに入ると、節電のため中は照明が落ちて薄暗かった。カウンターに行き、宮崎行きのチケットがあるかと聞くと、18時55分発の全日空便があるという。すぐに購入して、チェックインした。こうして、東京を離れ、宮崎に来てもう5日が過ぎた。

 現在、福島原発の状況は、そのときよりも悪化している。昨日、17日は、自衛隊ヘリによる空からの給水も行われた。しかし、焼け石に水としか思えない。事態はますます予断を許さなくなってきた。

 「できるなら東京を離れたほうがいい」

 そう長年の友人が電話で言ってきたのは、羽田を発つ前日、13日のことだった。この前日の12日夜に、1号機が水素爆発を起こしていた。地震発生からわずか1日あまりで、日本の危機の焦点は地震そのものから原発のメルトダウンに移ったのを、この電話で初めて私は知った。彼はすでに東京を離れていた。

 私には科学的な知識はない。友人もそうだが、彼の知人には原発の専門家や物理学者がいる。彼らの警告を無視はできない。

 

 また、民主党政府の発表の仕方はおざなりで、事態の説明はしても、上がってきた情報をスピンして伝えているだけ。しかも遅い。私のなかでも、政府への不信感が募っていた。長年マスコミで仕事をしてきたので、そうした発表の裏側でなにが起こっているのかは、だいたいの想像がついた。

 それでも、東京を離れるべきか一晩悩んだ。情報を持っていると思える何人かの親しい人間に電話した。

 

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[082]入試ケータイ投稿事件で思う。日本政府は「留学生30万人計画」を即刻中止すべきだ!
2011年 3月 03日(木曜日) 04:57

京大などの入試で、ケータイ投稿事件が発覚し、大騒ぎになっている。この予備校生は、最後の英訳問題を真っ先に投稿していたというので、私には思うことがある。
 メディアは、「入試でケータイ持ち込みを禁止すべき」「監督体制が甘い」などと言っているが、そんなことは些細なこと。カンニングは昔からあり、その方法が変わっただけのことで、ここまで大騒ぎしても仕方がない。それより、本当に論じなければいけないのは、「ヤフー知恵袋」で解答が得られるような試験問題のあり方であり、もっと大きく言えば、大学教育そのもののあり方だ。
はたしていまの日本の大学に、ここまでして合格しようとする価値があるのだろうか?

 最近は、都内のコンビニのアルバイト店員はほぼ中国人になった。また、居酒屋、ファミレス、スーパーなどでも、中国人店員の数が圧倒的に多くなっている。もうそんなことは当たり前と思うようになったが、これが、じつは、いまの日本の大学教育の問題に大きく関係している。というのは、彼らはほとんどが中国から日本の大学にやってきた留学生たちだからである。

 私の娘は、ときどき仕事の疲れを癒すため、深夜まで開いているマッサージ店に行く。そこにいるのは、ほぼ、中国人で、聞くとたいていの店員が中国からの留学生だという。娘は中国語が話せるので、そんな留学生の話を私に教えてくれる。

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[081]高城剛氏の出版パーティに出席。改めて彼の生き方、考え方を考える
2011年 3月 02日(水曜日) 21:38

昨夜(3月1日)、高城剛氏の出版記念パーティに妻と出かけた。会場は、六本木ロアビルのクラブ「Vanity Lounge」。招待客300人ほどが詰めかけて盛況だった。

 このパーティの前、高城氏は、前日の妻・沢尻エリカの会見を受けて、ミニ会見を開いた。そこで、注目の離婚問題について語った。その内容は、芸能ニュースが報じているので、ここで書く必要もないと思うのでカット。かつて女性誌で芸能デスクをしていたころなら別だが、いま、私が彼に興味を持っているのは、そんなことではない。彼の生き方そのものと、彼の頭のなかになにがあるのかである。

 ここ数年、彼は定住生活をやめ、日本にはほとんどいないで、世界中を「スーパーノマド」として飛び回っている。それが、21世紀型のクリエーターの生き方だと信じ、それを実行している。

 したがって、今度の本のタイトルも「私の名前は高城 剛。住所不定、職業不明。」(マガジンハウス刊)だ。

 

  彼がなぜハイパーノマド生活を続けているのか? その理由を理解している人はほぼいないと思う。また、理解したとしても、それを認めたくないと思っている人がほとんどではなかろうか。

 なぜなら、誰もが自分にはそんなことはけっしてできないと信じ込んでいるからだ。だから、彼を異端扱いする。いつの時代も、社会は保守的であり、その枠組みから飛び出して生きる人間を、できるなら排除しようとする。

 しかし、社会を変革するのは、枠組みの内側にいる人間ではなく、外側にいる人間だけだ。

 その意味で、彼が今回の本のなかに書いたことで、私が共感したのは、次のようなメッセージだった。

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[080]アップルの勝手! 電子書籍の単体アプリを突如排除で、コンテンツ提供業者も出版界も大混乱!
2011年 2月 28日(月曜日) 04:29

この2月から、アップルの「iPhone」「iPad」向けの電子書籍販売がいままでどおりに行かなくなり、日本のコンテンツ提供事業者も出版社も頭を抱えている。なかには、「このままではビジネスにならない」と、Androidに急速にシフトを始めた業者も出てきた。

「iPad」「iPhone」などで電子書籍販売する場合、これまでは二通りの方法があった。一つは、App Store内に「独自ストア」を開きそこで販売する。もう一つは、書籍を単体のアプリとして販売するというもの。このうち、後者の単体アプリをアップルは、排除してく方向に舵を切ったからだ。

 すでに「書籍の単体アプリ申請の差し止めと数量自粛」の要請が、日本の出版社やコンテンツ提供事業者に来ている。さらに、アップルはコンテンツの決済方法を自社の決済に一本化する方針を発表している。これは電子書籍に関しては、最終的にiBook Store以外の販売は認めないということだ。

 そんななか、アップルは2月14日、App Storeにおける雑誌、新聞、ビデオ、音楽、その他のコンテンツ講読モデルを正式に発表した。その詳細をここに記しても仕方ないので、電子雑誌、電子書籍に関する要点のみ書くと、

・シリーズコンテンツ(コミック、雑誌等)の単体アプリは認めない・無料コンテンツ+本課金の単体アプリも認めない(無料版を出して有料版につなげる戦略はダメ)・単に読むだけの書籍ではないリッチコンテンツなら引き続き単体アプリでも認める(要するに、絵が動いたりするようなePubで表現できないコンテンツは以外はePubにしてiBooks Storeで販売すること)・App Storeでアプリを売るなら外部に誘導するリンクは禁止する。

 というようなことになる。

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[079]ついに「ボーダーズ」が連邦破産法を申請し倒産。紙の時代は終わるのか?
2011年 2月 12日(土曜日) 20:19

アメリカの書店チェーン第2位の「ボーダーズ」(Borders Group)が、週明けの14日にも米連邦破産法Chapter11の適用申請を行うという。「ウォールストリート・ジャーナル」などが、いっせいに報じている。ボーダーズの倒産は、昨年の秋からずっと囁かれてきたが、ついに現実になってしまった。

 ボーダーズは、ミシガン大学アナーバー校の学生が1971年に創業した書店で、1992年にKマートに買収された。Kマートは、すでに1984年にワーデン・ブックスを買収していたので、これで2つの書店グループは統合され、名前も「ボーダーズ・ワーデン・グループ」(Borders-Walden Group)となった。その後、この書店チェーンは「ボーダーズ・グループ」として独立し、拡大に拡大を重ねてきた。アメリカでは、1990年代から書店が大型化し、国内はもとより海外まで進出するようになった。しかし、2000年代半ばになると、書籍のデジタル化が進み、いまのアメリカは日本と違って、完全な「電子書籍時代」に入ってしまっている。

 

  ボーダーズの業績が悪化したのは、このような流れが読めず、拡大路線を続けたからだ。ボーダーズは、国内の書店数を2000年からの6年間で、290店舗から499店舗、国外の書店数を2001年の22店舗から73店舗まで増やしている。ボーダーズは、書籍のオンライン販売にも興味を示さず、オンライン販売に関しては、アマゾンにまかせきりにしてきた。そうすることで、「われわれのやるべきことに集中できるようになる」と、旧来型の大型書店チェーンの拡大・維持を続けてきた。

  しかし、業績の低迷から、2010年6月、「iPad」が発売されて2カ月後、ついに独自の電子書籍リーダー「Kobo」(コボ)を発売して、電子書籍市場に参入した。が、やはり手遅れだった。電子書籍リーダーは「Kindle」の一人勝ちで、すでに市場に隙間はなかった。

 

  ハワイにいるときは、私は家族とよくボーダーズに行った。1990年代の半ば、ホノルルでは、ワードセンター内に「ボーダーズ・ブックス・ミュージック&カフェ」がオープンし、私たちはそれまでよく行っていたワイキキの「ワーデン・ブックス」からくら替えしてボーダーズに通った。ここは、当時のホノルルでいちばん大きな書店で、なにより児童書が充実していた。もちろん、ビデオもDVDも大量に置いてあった。

 カハラモールには「バーンズ&ノーブル」があったが、そちらよりワードセンターのボーダーズによく出かけた。行くと私は、娘と家内が本やビデオを探している間、きまってNYTのベストセラーリストにある本を持ってカフェに行き、コーヒーを飲みながら待った。

  大型書店にカフェが併設され、そこで本を読みながらくつろげる。そんな時代は、もう過去のものになった。

   

  ホノルルのワードセンターにある「ボーダーズ」

 ボーダーズの、負債総額は10億ドルを超える見通しで、破産法申請後も営業を続けるというが、約670カ所ある店舗のうち200店舗は閉鎖されるという。約2万人の従業員も数千人規模で削減するという。ボーダーズは、2006年1月期以降、5期連続で純利益が赤字で、結局、一度も業績が回復することはなかった。

  ボーダーズの倒産は、紙の書籍の時代が終わりを告げるということを意味しているのだろうか?

  私は来月、文藝春秋から『出版大崩壊』(文春新書)というタイトルの本を出すことになった。このなかで、ボーダーズの危機についても書いている。この本の主旨は、電子出版時代を迎え、既存のプリントメディア(とくに出版界)がどうなっていくのかということにあるが、自分の体験も踏まえて、かなり突っ込んで現在の状況を描いている。

興味のある方は、ぜひ、読んでいただきたい。

 

      『出版大崩壊 電子書籍の罠』(文春新書 3月18日発売 800円)

   

 
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