G1予想[102]第80回日本ダービー(2013年5月26日) |
2013年 5月 23日(木曜日) 22:43 |
皐月賞と着順が入れ替わるだけ
先週のオークスまで、今年のG1は例年になく荒れている。 オークスは、最近の傾向として桜花賞上位組がそのまま来ることが多かったが、今回は桜花賞組とはいえ、二桁着順10着に敗れていたメイショウマンボが勝ち、着順上位馬はすべて消えた。 私は、桜花賞でいちばん着順が悪かった馬16着のクラウンロゼから流したが、なんと今回も二桁着順、それもビリの18着に終わった。ただ、この馬は中間具合を悪くし、やっと出走にこぎつけたので、当然の結果だ。・ それにしても、今回のオークスで、競馬予想において、前回の結果がいかに役立たないかがわかったと思う。私は、すでに10年以上前から、前回着順に限らず、成績、距離、血統、傾向など、あらゆる過去データを無視することにしてきた。 ここで、毎回、前回と同じ結果になるゲームを想像してみてほしい。おそらくこれが3、4回繰り返された時点で、そのゲームには誰も参加しなくなるはずだ。なぜなら初めから結果がわかっているので、賭けが成立しなくなるからである。
それなのに、なぜ、競馬ファンも評論家も過去データを重視し、毎回、同じことを繰り返すのだろうか? それは、人間というのが「過去にあったことは未来にも起こる」という誤った観念で生きているからだろう。 ところが、未来はどんな過去とも違う。だからこそ未来なのであって、過去の繰り返しなら、それは未来ではない。 しかし、競馬ファンと評論家は、過去と違う未来になると、なんとひと言「荒れましたね」で終わりだ。 こんなのは、競馬ではない。まして、ギャンブルとは呼べない。そんなことをするなら、データを分析することでちゃんとした答に行き着く「学問」「研究」「勉強」でもしていたほうがいい。 日本人は、子供のころから受験勉強を強いられてきたので、競馬にも無意識にその方法を持ちこむ。過去問題をいくつも解いて、傾向と対策を練り、本番の試験に臨む。この習慣から抜けきれないので、競馬のレースも試験と同じと錯覚し、過去データを問題を解くための参考資料にしてしまう。
さて、前置きが長くなったが、ダービーだ。 過去と同じ未来になるなら、皐月賞の上位馬3頭、1着ロゴタイプ、2着エピファネイア、3着コディーノが来ることになる。そしてここに前走圧勝のキズナが加わる。この4頭が前走から見た人気馬だ。 では、この4頭で決まるのだろうか? 過去データから見ても、間違いなくそうなるだろう。
で、私の結論だが、ここまで書いてきたことをすべて無にして、今回は過去と同じ未来が来ると予想する。なんだ、ふざけないでくれ!と言わないでほしい。たまには、私も、過去と同じ未来の馬券を買ってみたい。 というのは、皐月賞はレコード、ハイレベルの争いだったからだ。そこで、たまには素直にその結果を信じてみようと思いたった。とはいえ、こんなことは年1回ぐらいしかやらない。 というわけで、皐月賞路線でないキズナは切ることにした。この馬が来たら、未来は過去(皐月賞)と違ってしまう。それに、武豊の時代はもう終わっていると思う。また、これは決定的に重要で、日本に「キズナ」が必要だったのは2年前の震災時で、いまではない。
こうして結論は、皐月賞上位馬3頭の争いとなる。 ただ、皐月賞上位馬の着順は入れ替わるとみている。というのは、ロゴタイプは切れる足がないので、先に抜け出したエピファネイアを差せないだろうと思うからだ。エピファネイアとロゴタイプの皐月賞の着差は、わずか2分の1馬身。逆転可能である。 エピファネイアの課題は折り合いだけで、2400メートルの東京なら折り合って先行し、直線で早めに抜け出すだろう。いまの東京コースは高速馬場で、圧倒的に先行差し馬が有利だ。 問題はコディーノの乗り代わりだ。これには意図がある。ウィリアムズは先行型の騎手で、それに調教師が賭けたのだと思う。となると、エピファネイアの相手はこちらのほうだ。 というわけで、エピファネイア―コディーノ―ロゴタイプの順になる。この3連単(9-8-2)と3連複(2-8-9)の2点しか買わない。
■第80回日本ダービー (3歳・GI・芝2400m・1着賞金2億円) 1-01 キズナ (牡3、武 豊 ・佐々木晶三) |