13/11/10●苦悩する「NYタイムズ」、成功しているはずの電子版に暗雲 |
日本の新聞界にとって、『NYタイムズ』(NYT)電子版の動向は、もっとも気になること。電子版が成功すれば、将来の収益の柱ができるからだ。 しかし、このほど、『Columbia Journalism Review』の記事に載ったNYTの第3四半期の総売上高の推移を見ると、収益は上がっていないようだ。 この記事には、内訳として、プリント版とデジタル版、のそれぞれの販売売上高と広告売上高、その他売上高が示されているが、デジタル版の広告収入はあまり伸びていない。 NYTはデジタル版を課金制度(pay wall)を導入したことで、総売上の減少は食い止めたが、総売上は下げ止まったままで、上昇トレンドにはなっていない。いまだに、売上の大半はプリント版に依存している。しかも、プリント版の収益性は悪化している。つまり、デジタルシフトが新聞を救うということは、まだ先が見えていない。 《参照記事》http://www.cjr.org/the_audit/the_paywalls_piece_of_the_pie.php
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