14/01/05●「Smashwords」の売上が前年比33%増。今後、電子書籍市場は自主出版がリード |
「アマゾンKDP」に次ぐ電子自主出版(セルフパブリッシング)プラットフォーム「Smashwords」の売上が急増している。2013年の同社のコンテンツの売上は2012年の1500万ドルから33%増加して2000万ドルに達した。「Smashwords」は、パッケージ販売をせず、また販売スタッフも置かない主義で、この数字を上げているので、今後とも電子自主出版市場は拡大していくのは確実と思われる。自主出版市場の規模は、すでに大手のビッグ・ファイブと同等の規模に達しており、今後の電子書籍市場は事実上、電子自主出版がリードしていくものと思われる。 ■参照記事:Smashwords Year in Review 2013 - Indie Authors the Stewards of Publishing's Future http://blog.smashwords.com/2013/12/smashwords-year-in-review-2013-indie.html
アメリカでは昨年、電子書籍市場の拡大が止まり、電子書籍はピークアウトしたという観測が出た。しかし、「Smashwords」の数字を見ると、電子自主出版においてはそうではないのは明確だ。また、昨年の数字が前年(2012年)より悪かったのは、米国出版社協会(AAP)のデータが、既成出版社の数字しか反映していないからだという話も出ている。AAPの数字は、電子自主出版と独立作家の市場(Kindleの売上の4分の1を占める)を含んでいないからだ。 考えてみれば、2012年のメガヒットも『フィフティ・シェイズ』と『ハンガー・ゲームズ』は、既存出版社から生まれたものではない。 つまり、こうしたことから言えるのは、紙出版と電子出版は明らかに別の市場を形成しつつあり、電子書籍市場は既存出版社がキープレヤーにならないで今後は進んでいくということではないか。
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