14/04/25●出版界の「ブックオフ」取り込みが失敗、ヤフーに古本ビジネスを奪われる |
4月24日、ヤフーとブックオフコーポレーションは、資本・業務提携すると発表した。これによって、ヤフーは現在の「ヤフオフ!」の中古本200万冊を1000万冊に増やし、ブックオフのDVDやゲームなども販売するという。ヤフーの代表取締役社長の宮坂学氏は「ブックオフと組むことで、リアルリユース市場のシェアを拡大し、さらに市場自体の拡大を進めたい」と話している。 ただし、この資本・業務提携の背景には、ブックオフの新店出店が限界に達し、市場が縮小していることがある。そのため、ブックオフはヤフー傘下に逃げ込んだということだ。 ブックオフには、これまで講談社、集英社、小学館など出版大手と大日本印刷、丸善などが出資し、株式の28.9%を保有してきた。本来競合する新古書店を出版界が取り込んだ目的は、「二次流通も含めた出版業界全体の協力・共存関係を構築し、業界の持続的な成長を実現させていく」というものだった。しかし、今回のヤフーの出資は普通株式、転換社債も含めると、議決権ベースで最大43%となるので、出版界の目論は崩れたことになる。無駄な投資だったと言うしかない。 |