14/10/15●漫画は紙からデジタルへの大転換点を迎えた!「少年ジャンプ+」アプリ人気の背景 |
9月22日に配信開始された漫画雑誌アプリ「少年ジャンプ+」のダウンロード数が3週間足らずで100万を突破したという。このアプリは過去作品が無料で読めるうえに、『週刊少年ジャンプ』本誌(有料)を紙と同時に読めるので、人気が出たようだ。 そこで、思うのが、いまや漫画は紙からデジタルへの大転換点を迎えたのではないかということ。 実際、紙のコミック誌の販売数は落ちており、今年は6月に講談社の月刊漫画誌『少年ライバル』、秋田書店の老舗青年コミック誌『プレイコミック』が休刊、9月には小学館の月刊漫画誌『IKKI』、集英社の月刊漫画誌『ジャンプ改』も休刊と、大手のコミック誌も休刊が相次いでいる。 しかし、それとともに、スマホ向けのアプリが反比例してダウンロード数をのばしているからだ。あの『LINE』でも漫画配信が始まっている。 新聞もそうだが、いまや若者は紙を買わない。情報も娯楽もすべてスマホで済ませている。 ガラケーからスマホになり、この流れは加速化している。 ガラケー時代は、携帯コミックはBLやTLが携帯コミックの主流だった。BLやTLはエロ漫画だから、ダウンロードが集中するのは深夜12時から2時の間という特殊な市場なのに、電子書籍市場の牽引車になり、2005年に46億円だった携帯コミックの市場は2009年には513億円を突破した。そして、若者の漫画を読むスタイルを紙からデジタルに変えてしまった。 そしていまや、スマホ時代になり、アプリで漫画を読むことが一般化しつつある。ということは、作品を供給する側を変わらざるをえなくなり、コミックの電子化、電子雑誌などどんどん市場を拡大している。もはやこの流れは止まらず、作品の描き方も紙ベースからデジタルベースに変わりつつある。 今月は、KADOKAWAとドワンゴの合併統合があったが、これもこうした時代を見越しての一つの流れと言えるだろう。ただ、今後、デジタルコミックがどのようになっていくのかは、いまのところまだよくわからない。 |