15/03/30●本当にやるのか、Booca事業?まったく売れない「電子書籍の店頭販売」 |
「Booca」(ブッカ)は、電子書籍を店頭で購入できるサービス。6月に本格運用に移行するとして、経済産業省のバックアップで、日本の出版界の有力企業が参加している。書店は「三省堂書店」や「有隣堂」などの4社。出版社は「講談社」や「小学館」、「KADOKAWA」など30社以上。電子書店の運営企業は「楽天」や凸版印刷傘下の「ブックライブ」などが行う。 しかし、この事業がまったく無意味なことを、いみじくもJPO(日本出版インフラセンター)が「リアル書店での電子書籍販売実証事業(BooCa)調査報告書」で公表している。それによると、2014年6月から11月にかけて行われた実証事業(4書店)では、1店当たりの販売が電子書籍340点、端末72台。半年でこれだから、まったく売れていないと言っていい。そもそもリアル書店でカードを買って電子書籍をダウンロードするというニーズがないことを証明している。だから、月刊誌『FACTA』は「ネットに対抗する出版流通界の浅知恵。経産省の委託事業だが、失敗必死の愚の骨頂」と書いている。 ではなぜ、この事業が中止にならないかだが、関係者によると、「経産省の予算消化に参加各社がつきあっているだけ」とのこと。それを一部新聞は「アマゾンに対抗、オールジャパン体制」と報道するのだから、信じがたい。 |