15/04/29●地区最大の書店「丸善名古屋本店」が栄にオープン。喜ぶのはアマゾン |
4月28日、名古屋地区で最大の書店となる「丸善名古屋本店」が栄にオープン。地下1階、地上7階で、売り場面積は約4900平方メートル、在庫数は約120万冊という規模で、開店前に約300人が並んだという。 このニュースを、たとえば朝日新聞は「書店戦争再燃 大型の丸善開店、警戒する同業者」という見出しで伝えたが、はたしてそうだろうか? 丸善ジュンク堂は、3月にすでに秋田のブックスモア大舘店(500坪)を、4月に、東京練馬区でジュンク堂大泉学園店(250坪)、大阪難波で丸善書店高島屋大阪店大阪店(200坪)と次々に大型店をオープンさせてきている。さらに今後は、8月に丸善書店京都本店(1000坪)など、今年だけで大型店計8店舗をオープンさせる戦略を進めている。 これは、地域書店の再編を進めるのは間違いないが、極論すれば、丸善ジュンク堂の大型店オープンにより地域型書店が一掃されてしまうことを意味する。つまり、「書店戦争再燃」ではなく、「書店戦争終結」である。今後、中小書店は次々となくなっていくのだ。 では、中小書店がなくなった穴を大型書店が埋めるのだろうか? 地方を見ればわかるが、穴を埋めるのは、おそらくアマゾンである。人口減と高齢化が進む日本では、もはや独立系の地域型中小書店は成立しないと思って間違いないだろう。 |