15/06/20●元少年A手記『絶歌』、不買書店が出たものの5万部増刷。匿名でノンフィクションはありか? |
6月10日、神戸連続児童殺傷事件の加害男性「元少年A」(酒鬼薔薇:本人確証はない)の手記『絶歌』が、初版10万部で太田出版から出版されたが、その後、世間の批判を浴びた。遺族は出版中止と回収を求めた。そのため、一部の書店が販売停止措置を取ったが、発売1週間で、5万部増刷されることになった。 話題になって売れればなんでもいい。批判や騒ぎは売り上げを伸ばすロケットエンジンなのか? 世間や遺族の批判は当然としても、この件を特集した『週刊文春』の記事にある次の一文は、メディアに身を置く人間としてもっとも気になる。 「自らは匿名で姿を隠したままで、ノンフィクションを書くことは道義的に許されるのか」 |