16/09/01●アマゾンの「Kindle Unlimited」から人気本が外されるというトラブルが! |
8月3日にスタートしたアマゾンジャパンの電子書籍読み放題サービス「Kindle Unlimited」から、ダウンロードが殺到した人気本が、次々に外されるという想定外のことが起こった。これを報じた『朝日新聞』記事(8月31日付)によると、アマゾンは出版社に対して年内は配分する利用料を上乗せして払う契約を結んでいて、想定以上の利用が続いたために持ち出しにになってしまったという。 このサービスは月額980円だが、アマゾンはユーザーの獲得から、利用料を上乗せしてまで人気作品(とくに漫画)を集めた。これが、完全に裏目に出てしまったようだ。 朝日記事によると、すでに徳間書店は、漫画の月刊誌や単行本を引き揚げ、9月以降はバックナンバーや1巻目だけにするとアマゾンに告知したという。 アマゾンは、漫画中心の日本の電子書籍市場がアメリカと違うことを理解していなかったようだ。ただし、出版社にしても著者にしても、今回のアマゾンの措置は「契約違反」という声が強い。 講談社 第一事業戦略部長兼『現代ビジネス』GMの瀬尾傑氏が『NewsPics』に次のようなコメントを投稿していたが、これがもっとも事の本質を突いている。 《人気の本を外すというのは読者には「安かろう悪かろうのサービスですよ」、著者には「こちらの都合で配分は勝手に変えますよ」とアピールしているようなもの。出版社は著者の代理人的な立場であるわけで、著者も読者もなめているといわれても仕方がない。》 |