G1予想[191]第回34フェブラリーステークス(2017年2月19日) |
2017年 2月 15日(水曜日) 14:41 |
フェブラリーの「2」枠総流し誰もがやっているような「予想の仕方」というのは、だいたい、こういうことではないだろうか。 週明けの月曜日、今週開催のレースを確認する。そうして、過去のレースを振り返り、過去データを読み、そのなかから参考にすべきことを選ぶ。たとえば、このレースは荒れないとか、1番人気は過去10年で7回も来ているとかだ。 さらに、レースのファクター、たとえば小回りで先行馬有利、いや追い込み有利などを確認する。もちろん、この段階で出走予定馬もチェックしているので、有力馬はある程度絞り込まれる。 こうして、レースのおよそのイメージができあがる。
1週間が始まると、レース当日までに、有力馬、騎手、厩舎などの動向を、メディアで注視していくことになる。そうか、この馬は一番時計を出すのだから調子はいいのかなど、日々、情報は更新されていく。 こうしたことと並行して、記者や評論家などの事前予想もくまなく読む。また、競馬仲間と居酒屋などで、今回はなにを買うなどと競馬談義に花を咲かせる。この段階で、なにを買うかが、ほぼ決まってくる。
こうしてレース当日。 すでにほぼ買う馬券は決まっているので、最後に気になるのが、天候や馬場状態。そして、日本独特の馬体重の発表だ。パドックで馬の仕上がりのチェックも忘れない。 もちろん、スポーツ紙や競馬新聞の予想、テレビ番組での専門家、タレントの予想なども気にする。ともかく、レース前までに、キメ細かい準備と情報集取、膨大な時間が費やされる。しかし、馬券を買うのは一瞬だ。 窓口か券売機でマークシートを出すだけ。競馬場に行かなければ、PCのキーボードを叩くだけだ。
しかし、馬券は当たらない。多くの場合、カスリもしない。すべては無駄だったのだ。レース後の虚脱感と言ったら、たとえようがない。 自分はいったい、なにをしてきたのか?自分で自分を責めて、しばらく立ち上がれない。 要するに、こうして仕入れた情報はすべて間違っており、馬券を外すために存在している。馬券プレーヤーを間違った方向に導く洗脳だったのである。
【フェブラリーステークス・過去の優勝馬(1997年以降)】 1997年 シンコウウインディ 1998年 グルメフロンティア 1999年 メイセイオペラ 2000年 ウイングアロー 2001年 ノボトゥルー 2002年 アグネスデジタル 2003年 ゴールドアリュール ※中山開催 2004年 アドマイヤドン 2005年 メイショウボーラー 2006年 カネヒキリ 2007年 サンライズバッカス(前走)平安ステークス 2着 2008年 ヴァーミリアン(前走)川崎記念 取消 2009年 サクセスブロッケン(前走)川崎記念 3着 2010年 エスポワールシチー(前走)ジャパンカップダート 1着※阪神 2011年 トランセンド(前走)ジャパンカップダート 1着※阪神 2012年 テスタマッタ(前走)根岸ステークス 3着 2013年 グレープブランデー前走)東海ステークス 1着 2014年 コパノリッキー(前走)フェアウルS 9着 2015年 コパノリッキー(前走)東海ステークス 1着 2016年 モーニン(前走)根岸ステークス 1着
【主な参考データ】 ■1998年のグルメフロンティア以来関東馬は勝っていない ■東京ダ1600m長い直線を乗り切るスタミナと底力が必要 ■外枠有利、内枠不利の傾向 ■優勝しているのは4~6歳まで。7歳以上では最高2着まで ■5歳以上馬は前走で重賞3着以内が必須条件 ■4歳で勝った3頭は全て3歳時にダート重賞Vの実績 ■1人気は[5-0-2-3]、勝率50.0%、複勝率70.0% ■1~5番人気は[7-8-7-28]、複勝率44.0% ■ダートG1実績:連対13頭がダートG1の勝ち馬で、残る7頭中4頭には同3着以内の実績があった。例外の3頭はいずれも4歳で、うち2頭はダートG1初出走 ■コース実績:勝ち馬9頭を含む連対14頭に東京ダートでV歴。残る6頭にはダートの左回りで重賞勝ちか、G13着以内の実績 ■ダート初出走がフェブラリーS組では、G1になった1997年以降15頭いるが、2001年のトゥザヴィクトリーの3着が最高 ■牝馬は2000年ゴールドティアラの2着が最高。
【下馬評のまとめ:人気予想】 有力馬が多く、混戦模様。 1番人気は予想しづらいが、前走の根岸Sを後方一気で快勝したカフジテイクになりそうだ。マイル戦も武蔵野Sの3着があり、特に問題はないので、押し出されての1番人気ならこの馬だろう。ただし、チャンピオンSは末脚届かず4着だった。 昨年の覇者モーニンは、近走はいまいち。先行してスピードで押し切れるかどうかは、今回手綱を取るライアン・ムーア騎手にかかっている。昨年の2着馬であるノンコノユメも人気になるだろう。 コパノリッキーは3連覇を目指した昨年のこのレースで7着、近走から終わったという感があるが、鞍上に武豊を戻して一発がある。サウンドトゥルーは、今年初戦の川崎記念で2着と、直線で追い込むも逃げたオールブラッシュを捕らえられなかった点が気がかり。 さらに、チャンピオンズCで3着のアスカノロマン、芝路線から挑戦のデニムアンドルビーも、一部で人気を集めるだろう。また、チャンピオンステークスは12着と惨敗したが、それまで堅実な強い4歳世代のゴールドドリームも人気になる可能性がある。
【馬券:なにを買うか?】 いま放映されているJRAのCMが、本当に清々しい。冬の朝の澄んだ空気が流れる競馬場に、土屋太鳳、松坂桃李、柳楽優弥、高畑充希の4人の競馬初心者の若者が集合するところから始まる、ストーリー仕立てのCMである。 見ていて、20代の頃、自分も何度もこんな競馬場の朝を経験したなあと思った。その時の空気感が蘇る。 ただし、私の場合、こんな男女4人などというシチュエーションだったことなど1度もない。
CMの最後にこんな会話がある。 「フェブラリーってなんだっけ?」 「図書館?」 というわけで、買うのは「2」枠。フェブラリーは図書館ではなく「2月」だからだ。 結論:「2」枠から枠連総流し。 |