18/11/22●トーハン、日販、取次2社の中間決算は過去最低水準。流通協業に乗り出す |
出版不況が進むなか、取次の状況が注目されているが、大手2社の中間決算はいずれも過去最低の水準まで落ち込んだ。 トーハンの第72期(H30.4.1~同9.30)中間決算は、単体の売上高1831億6200万円(前年同期比9.2%減)、営業利益20億8500万円(13.7%減)、経常利益9億7500万円(同38.7%減)、中間純利益6億8700万円(同24.2%減)で、経常利益が10億円を下回ったのはこの10年間でなかったこと。 グループ会社16社を含めた連結決算では、売上高1917億6600万円(同8.3%減)。営業利益16億5000万円(同15.1%減)、経常利益5億5700万円(同44.8%減)で、いずれも前期比マイナスで、収益性の低下が懸念されることに。 一方、日販は、単体の売上高2119億3700万円(同6.4%減)、営業利益3億4600万円(同24.0%増)、経常利益7億8000万円(同16.2%増)と増益を記録したものの、中間純利益は8億5000万円(同19.7%減)と低下した。 グループ会社27社を含めた連結決算では、売上高2640億5800万円(前年同期比6.6%減)、営業利益5億6900万円(同58.5%減)、経常利益6億4200万円(同56.5%減)、中間純利益は3億7300万円(同54.7%減)で、すべて減収減益を記録。営業・経常利益は過去10年間でもっとも低い水準となった。 なお、トーハンと日販は、このほど物流協業に関する検討を開始することで合意。出版流通のコストカットに乗り出した。 物流業界は人手不足と荷物の増大のため、大手のヤマト運輸などが次々と値上げ。これに対処していくことに。 |