19/01/06●オランダ発の注目の新メディアははたして「フェイク」を克服できるのか? |
『現代ビジネス』(2019年1月4日)の記事「速報も広告もやらない「新メディア」のジャーナリズム哲学を読み解く(奥村信幸)が紹介している、オランダ発の新メディア「The Correspondent」が大注目だ。 ・ニュース速報競争と距離をおき、代わりに原因の分析や解説を重視したニュースをつくる。 という考え方を標榜し、アメリカでの支援者を募るクラウドファンディングに成功、4万人以上から250万ドル以上の資金を集めたという。「Breaking News(ブレーキングニュース)」から一線を画して、「Unbreaking News」を提供するという試みが、はたして成功するのかどうか?まだ始まっていないのでわからないが、とりあえず資金を確保したことは非常に大きい。なにしろ、いま世界は「フェイク」で溢れている。真実追求こそがメディアの使命なので、この基本に帰ったら、メディアは大きく変わる可能性がある。 「The Correspondent」が 打ち出したのは、「ニュースの解毒剤(antidote)」というコンセプト。ニュースを再定義し、2つの大きな考え方の「変革」を提案している。 一つは、「センセーショナル=扇情的な報道(sensational)」から「ファウンデーショナル=社会の根幹を見つめる報(foundational)」への転換。もう一つは、「ごく最近のこと(recent)」ではなく、「いろいろな物事を関連付けた(relevant)」報道をするべきだという考え方。 |