19/07/11●紙出版の崩壊が目前という状況になってきた |
書籍、雑誌が売れず、書店も激減。この状況がずっと続いて、ついに転換点を迎えつつあるようだ。紙出版が、ビジネスではなくなる日が近づいている。今年5月の出版界の数字を見ると、そう思わざるをえない。
5月の書籍雑誌推定販売金額は755億円で、前年比10.7%減。書籍は388億円で、同10.3%減。雑誌は367億円で、同11.1%減。その内訳は月刊誌が291億円で、同9.5%減、週刊誌は75億円で、同16.9%減。返品率は書籍が46.2%、雑誌は49.2%で、月刊誌は50.6%、週刊誌は42.9%。ぜんぶが二桁マイナスという惨状だ。 ここまで来ると、もうこの産業は成り立たない。どうやって撤退し、次のビジネスに移行していくかだけになる。書店数の減少が加速しているのだから、「その日」がやって来るのは、もう秒読みだろう。 アルメディア調査によれば、2019年5月1日時点での書店数は1万1446店で、前年比580店の減少となっている。もしかしたら、今年中に1万店を下回る可能性がある。 時代の転換はじわじわと押し寄せ、ターニングポイントを超えると、一気に早まる。
|