[087]ツイッターは結局、有名人の宣伝用メディアなのか?一般人はカモなのか? 印刷
2011年 4月 06日(水曜日) 03:13

今回の大震災で、ホリエモン(堀江貴文氏)は、約65万人のフォロワーのために、自身のツイッターを情報ハブとして活用し、「地震なう」情報を流し続けたという。それで、消息がわかったという人もいて、改めてツイッターのメディアとしての役割が鮮明になった。

 ただ、ネット上に流れるツイートはいまや1日1億5000万件を超え、ツイートの大氾濫時代、インフレ時代に突入している。こんなに莫大な情報が毎日飛び交えば、結局、そのほとんどは消費されず、誰の目にも止まらずに消え去るけだけだ。

 そこで、最近のアメリカの調査「Who Says What to Whom on Twitterhttp://research.yahoo.com/pub/3386を見ると、ツイッターがどういうメディアなのか、よりはっきりする。

  この調査によると、エリートユーザー2万人が、世界中でアクセスされた全ツイート約50%を占めているという。つまり、ツイッター内の全アテンションの約50%が、2万人(ツイッター人口の0.05%以下)のエリートユーザーのツイートに集まっているのだ。ネットの理想は、情報のフラット化にあるということを言う人間が多いが、じつは、ツイッターは平等でもフラットでもなく、エリートユーザーが独占する寡占化メディアに過ぎない。

  エリートユーザーというのは、ほとんどが有名人である。つまり、そういう有名人が発するつぶやき以外は、結局は見向きもされないのである。

  では、エリートユーザーにはどんな人間がいるのだろうか? 以下がそのトップ10だ。

     Top Twitter Users, Worldwide(月間増加数と総フォロワー数)

   

  最近、フォロワー数をぐんぐん伸ばしているのは、900万人を突破したLady Gaga。彼女は、この1年間で、なんとフォロワー数を2.7倍にしている。またJustin Bieberにいたっては、なんと5.2倍も増やしている。

  日本では、義援金100億円を出した孫正義氏が、4月に入ってフォロワー数が100万人を超えたという。政治家では鳩山由紀夫氏が断トツで65万人。タレントでは浜崎あゆみが47万人。また、企業アカウントではユニクロが15万6000人である。

  言葉は悪いが、こうした有名人、企業にとって、ツイッターは自己宣伝の道具であり、使い方によってはフォロワーをカモにできるツールである。この辺を、見極めないと、一般ユーザーはツイッターによって、ますます利用されるだけではなかろうか?