G1予想[003] ダイワスカーレット故障でフェブラリーステークス再考 印刷

2009年2月15日記

馬券を買うのはなんのためか?「いかに当てないか」が大事

 

◎カネヒキリ○ダイワスカーレット

 これが、前回の予想記事「第26回フェブラリーステークス」の結論で、「おそらく、当日は、このような人気になり、新聞予想も、評論家予想も、ほとんどがこうなるだろう」と、書いた。

 もちろん、予想はこうでも、これを買わないことも述べた。なにしろ、私の競馬予想は「当てないこと」を基本とし、「いかにして当てないか」を理想としているからだ。

 その意味で、今回のダイワしカーレットの故障発生は本当に残念だ。
 2月12日に「左前脚に不安発症」でフェブラリーS回避が、松田調教師から発表されたが、一夜明けた13日に発表された精密検査の結果は、「左前浅屈腱炎」だった。

 これは、かなりの重症で、このまま引退も考えられる。

 とすれば、今年の競馬は主役が一頭いなくなるので、本当に寂しい。いくら、本名馬は買わないとはいえ、人気馬が実力を発揮して勝つ場面を見るのはいいものだ。


 さて、ダイワスカーレットは去ったが、私が買う馬ヒシカツリーダーは順調のようだ。ただ、あまりに、順調だと万が一勝ってしまうので、それだけは、あってならない。ヒシカツリーダーから、人気上位5頭をはずした馬単総流しだから、的中したら高配当になってしまうのは間違いない。
 それは、困る。

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 というのは、馬券をなんのために買っているか? その理由を考えてもらえば、わかる。
ご承知のように、馬券の売り上げは、75%が馬券購入者に還元(単勝、複勝は80%)される。だから、まず、的中者(おそらく幸運な人)のみなさんに、ハズレ馬券を買った私のおカネが回る。

 では、残りの25%は、どこに行くのか? まず、レースの賞金やJRAへの職員などへの人件費や競馬場、トレセンなどの維持費に行く。次に、10%が国庫納付金となって国に行くことになっている。

 日本中央競馬会法では、JRAの国庫納付金の4分の3相当額を畜産振興事業に、4分の1相当額を社会福祉事業に充当すると定められている。

 つまり、馬券を買うということは、ある意味で、納税行為であり、社会福祉行為なのである。それなのに、血眼になって的中を目指すなんて、あさましくないだろうか?
 的中してしまえば、逆におカネが入ってきてしまい、福祉にならないではないか。

 思えば、こう思えるようになるまで、何年、何十年かかったか? いまも、どこかで的中させたいという誘惑と闘って馬券を買っている。
 ただ、言えることは、昔に比べて、確実に税金を納め、社会福祉をしていることだ。