G1予想[083]番外編:夏競馬の重賞予想をまとめてアップ 印刷
2012年 8月 25日(土曜日) 01:37

  宝塚記念でKinKinテレビのレギュラー予想から降りて、夏休みに入った。松井政就氏、田端良彦氏も同じく夏休みに入った。ところが、森朝子さんは、重賞予想だけは毎週してほしいと言う。それで、3人ともメールで番組に送ることになった。以下は、私がこの2カ月間に送った予想。記録のため、まとめてアップする。

 

ラジオNIKKEI賞(2012.7.1)

  夏競馬は、深く考えてはいけない。夏は「考える季節」ではなく「遊ぶ季節」。で、夏競馬といえば「牝馬」「ご当地騎手」。この単純な馬券を買う。牝馬といえば、たった 1頭しか出ていないので、選ぶ必要なしだ。

  田中勝治ウイングドウィール 本命。対抗はご当地騎手、田辺のローレルブレッド。田辺騎手は二本松市出身。先日、初めて海外に出てマレーシアのスンガイベシ競馬場で騎乗。この際、盗難にあってパスポートなどを獲られるというトラブルの洗礼を受けた。

  ウイングドウィールとローレルブレッドの1点を厚めに、あとは、馬単、馬連でウイングドウィールから総流し。

 

七夕賞(2012.7.8) 

  七夕には短冊が付きものだ。竹に飾る短冊に願い事を書いて、夜空に向かって手を合わせる。我が家では、毎年そうしている。

  ただし、短冊に書く願い事は、我が家はほかの家とはまったく違う。とくに私の場合、願い事は「幸せでありますように」「病気をしませんように」「いつも家族に笑顔が絶えませんように」というような抽象的なことは書かない。書くのは、すべて具体的なことだけ。

  たとえば、「今年は暮れまでにあと1000万円必要です。これを〇〇銀行〇〇支店、普通口座〇〇〇〇に12月までに入金してください」と書く。もし、天に願い事を聞き入れてくれる神様がいるなら、はっきり指示しないと、なにをしていいかわからないからだ。「幸せでありますように」では、神様はなにをしていいのかわからない。人によって幸せは違う。つまり、あなたの願い事がほとんどが叶わないのは、指示の仕方が悪いのだ。

  今年の七夕賞は、エクスペディションを軸にする。休み明け、前走10着、と買い材料(一般予想なら不安材料)がそろった。ハンデも55キロと、ハンデ戦でもっとも目立たない中間の重量だ。こういう馬が、年に一度、織姫・彦星が逢う七夕にふさわしい。さあ、天の川探検(エクぺディション)に出かけよう。

  相手は、すべて同世代の牡5歳馬。ゲシュタルト、ダイワファルコン、ニシノメイゲツ、ミキノバンジョー。馬単、馬連で4点。

 ところで、上野動物園でパンダの赤ちゃんが生まれたが、パンダ関連馬は見つけられなかった。

 

函館記念(2012.7.15)

  上野動物園のパンダの赤ちゃんが死に、滋賀県大津市で起きた中学生いじめ自殺事件が、世間を騒がせている。どちらも、悲しく、やるせない出来事だ。

  さて、函館記念だが、このレースほどいまの日本を象徴するレースはない。なんと、高齢馬が大活躍なのだ。去年は、1着が8歳馬 キングトップガン、2着が10歳馬 マヤノライジン、3着が8歳馬 アクシオン。まさに、日本の高齢化社会を絵に描いたようなレースだ。しかも、この3頭は、今年も1歳年を取って高齢化したというのに、そろって元気に出走している。

  怒れ!若者たち。こんなに年寄りに幅を利かされていいのか?と思ったが、残念なことに、今年は3歳馬も4歳馬もいない。

  で、改めてメンバーを見ると、どうやら前哨戦の巴賞を勝ったトウカイパラダイスと、3か月ぶりとなるが、中山金杯及び中日新聞杯の2重賞を制しているコスモファントムが人気のようだ。となると、当然、この2頭は買わない。

  買うのは、逃げられそうなゴールデンハインド。これが軸だ。相手は、巴賞で完敗しているリッツィースター、メイショウクオリア、ヤマニンウイスカー。この3頭は、巴賞でまったく見所がなかったので、買いだ。もう一頭、天才・丸田恭介が乗るイケトップガン。この4頭に、ゴールデンハインドから馬単、馬連で流す。

  しかし、もし、マヤノライジンが11歳という高齢で勝つようなことが起これば、パンダの赤ちゃんも、死んだ中学生も浮かばれない。若い命がなぜ、次々に消えていくのか? 高齢者よ、いい加減に引退してほしい。

 

アイビスサマーダッシュ(2012.7.22)

  大津市の皇子山中学のいじめ自殺事件で一番悪いのは、加害者の「3人組」とされる ・Y・K・Kではなく、放置した大人たちだ。この3人はまだ子供なので、なにが正義か判断力がない。しかし、大人には正義を行う義務がある。なのに、見て見ぬふり、放置したのだから、罪は重い。

  皇子山中学は滋賀県でも「荒れた学校」として有名で、大人たちは、この荒れた教育現場をすでに10年以上も放置し続けてきた。要するに、この学校は学校とは言えず、彼らは先生とは言えない。校長も現場教師も、いちばん行きたがらない学校で、赴任させられたらともかく「余計なことは一切しないで、なにがあってもほっとく」のが、彼らの処世術になっていた。

  この放置した大人も「3人組」で、担任のM、校長の藤本一夫、教育長の沢村憲次の3人。沢村教育長はかつて皇子山中学の校長を務めていた。

  さて、アイビスサマーダッシュの予想だが、このレースは、大人はぜんぜん来ていない。しかも、牝馬が圧倒的に強い。馬齢別10年間の成績を見ると、3歳(2-1-3-7)、4歳(3-4-1-15)、 5歳(2-2-4-32)、6歳(3-3-2-35)、7歳上(0-0-0-37)で、3~4歳馬が活躍。7歳以上は馬券に一度も絡んでいない。

  また、性別成績は、牝馬(8-4-4-43) 牡馬・せん馬(2-6-6-83)で、牝馬が8勝もしている。

  そこで、今回は、大津いじめ事件の教訓から、責任感ゼロ、見て見ぬふりの大人たちの大反撃があるとして、年長馬を狙う。この夏も、年長組は元気だ。年長順に、10歳牡のアイルラヴァアゲイン、8歳牡のシャウトライン、8歳牝のコパノオーシャンズがいる。このなかから、軸は、懲りずに4年連続出走のシャウトラインにした。

  シャウトラインから、年長馬を厚めに、馬連、馬単で総流し。ただ、「判断力のない子供はなにをするかわからないから怖い」という意見もあるので、3歳のビウイッチアス、ハクサンムーンも厚めに買うことにした。

 

クイーンステークス(2012.7.29)

 キングジョージでのディープブリランテの惨敗は予想できた。なぜ、英国のタフな芝コースで勝とうとするのか? 欧州の競馬は日本のスピード競馬とは異質の競馬で、いまや英国はただの競馬後進国だ。競馬発祥の地という伝統だけで、ろくでもないレースを世界最高峰の競馬だと思い込ませている。フランスの凱旋門賞にしてもそうだ。あんなところで勝ってもなんの意味もない。オルフェーヴルの遠征に、強く自重を求めたい。

 欧州はドイツをのぞいて、もう見るべきものがない。21世紀は欧州の没落の世紀だ。同じく、日本も没落必至だが、競馬だけはいまだに世界最高峰である。

  さて、そんななか、欧州の没落を象徴するロンドンオリンピックが始まった。このオリンピックが終わったら、英国は大不況に突入するだろう。それにしても、開会式前から男女のサッカーの試合があり、毎日が睡眠不足。これでは、競馬予想に頭がまわらない。

 よって、なんにも考えずに、札幌実績ナンバーワン、レインボーダリアを本命にしてしまった。相手は以下の4頭。まず、真夏の競馬にいちばんふさわしい名前の馬、ミッドサマーフェア。次に騎手から、なんといっても天才・丸田恭介が乗るラブフール。同じく天才、宮崎北斗が乗るレジェンドブルー。さらに、今日も朝は眠たくてたまらなかったので、モーニングフェイスを抜擢。

レインボーダリアから馬単と馬連で、この4頭に流すことに。

 

小倉記念(2012.8.5)

 あまりに暑くて考える気がしない。今年のこの暑さのなかで競馬をさせられる馬は、本当にかわいそうだ。

  聞けば、馬にも熱中症があるという。馬は寒さには比較的強いが、暑さにはからきし弱い。熱中症にかかると、元気がなくなり、体温が上昇し、呼吸が荒くなるという。この時期、馬房には扇風機と氷が入れられ、馬房の中の馬に冷風を送り込む光景をよく見かける。でも、あんなでは、今年の暑さは乗り切れないだろう。

 

 小倉記念は、暑さに強い騎手を選ぶ。そんな騎手がいるのか? なんもデータがないので、若ければバテないと考え、若手騎手をみんな買うことにした。ゲシュタルト中井、セイカアレグロ藤懸、ニシノメイゲツ高倉、ワルキューレ松山。この4頭の勝負だ。

  ほかのことは一切無視の暑さ馬券。じつにわかりやすい予想だ。この4頭の馬連全通りを買って、ベテラン騎手が暑さにバテることを祈ろう。


関屋記念(2012.8.12)

  ロンドンオリンピックの絶叫の2週間が終わる。来週からは気が抜けて、仕事にならない人が続出するだろう。が、お盆休み。世の中うまくできている。

  さて、関屋記念。気が抜けて予想に身が入らない。

  先週の小倉記念。老人は暑さに弱い、熱中症で倒れるのは子供や老人ばかり。ということで、若手騎手を重視したら、来たのは中堅、ベテランばかり。いまの日本は高齢者が元気。高齢化社会ということをすっかり忘れていた。

  そこで、今週はこの教訓を生かし、高齢馬を狙ってみよう。スマイルジャック、オセアニアボス、レインボーペガサス、キョウエイストーム、レッツゴーキリシマの5頭が7歳馬。このメンバーでは高齢馬だ。で、このなかでもっともセクシーなのは前回中京記念ビリのレッツゴーキリシマだろう。

  新潟の外回り1600では圧倒的に逃げ馬が不利という点もいい。前回ビリ惨敗、展開不利という二つも買い材料がそろったので、絶対に買いだ。

  レッツゴーキリシマから高齢7歳馬を厚めに、馬連、馬単で総流し。

関屋記念回顧(2012.8.13)

うーん、ドナウブルーとエイシンリターンズ、4歳牝馬と5歳牝馬。日本は高齢化社会なので、馬の世界も高齢馬が元気。猛暑にも強いとしてみましたが、本当に強いのは、やはり「女の子」ということでしたね。オリンピックを見ても、日本は「女子(じょし)の時代」と再認識。「男子(だんし)」はいらないということですね。


札幌記念(2012.8.19)

 竹島、尖閣諸島と領土問題で騒々しい。韓国人も中国人も騒ぎすぎる。ナショナリズムを美しいものと勘違いしている人が多すぎる。韓国も中国も命をかけて殉じたいほどの「いい国」なのか? グローバル化の21世紀、「領土がほしい」なんて言っているのは、時代遅れのただのバカ者だ。

  それにしても、あの香港船はボロいうえ、活動家のオヤジたちの身なりもダサすぎる。竹島に遠泳で渡った韓国人の学生たちもダサい。あの競泳パンツ姿はんなんだ。あんな姿で旗を掲げて恥ずかしいとは思わないのか?

  みんなもっとファッショナブルにムーブメントをやってほしい。

  というわけで、札幌記念。ここはひとつ、美しくファッショナブルに決まってほしい。狙うのは3歳牝馬ハナズゴール。そろそろ田辺も格の高い重賞を勝っていい。父親がオレハマッテイルゼだけに、もうそろそろの予感がする。

 ともかく、牝馬が勝つのが、もっとも美しい結末だ。ハナズゴールから馬単、馬連で総流し。

 札幌記念回顧&新潟3歳ステークス(2012.8.20)

 買ってみたハナズゴールは4着。外を猛然と追い込んだが届かなかった。牝馬ということで買ったが、3歳ではなく6歳のお姉さん牝馬フミノマージンが来た。こちらは4番人気と人気があったので、私の流儀からは買う意味はない。フミノマージンは今後人気になるだろうが、もう2度と来ないだろう。

 それにしても、2着に1番人気ダークシャドウ、3着に2番人気ヒルノダムールが入って、まったくつまらない結果になった。北九州記念のようなゴール前大混戦で大穴決着というのが、競馬の面白さだ。

  今週は、新潟で新潟2歳ステークス、札幌でキーンランドカップが行われる。どちらも、注目度が低い重賞だが、本当はこういうレースのほうがG1レースより面白い。とくに2歳馬は、1頭1頭の血統、生い立ちを調べ、今後どのように成長していくかを想像するだけで楽しい。

 ただ、馬券は、そういう想像を一切無視して買う。これができないと、ときたま人気サイドの馬券が的中して「当たってよかった」と単純に喜ぶ競馬ファンに堕落してしまう。なんの根拠もないことに賭けるのがギャンブルであって、「来る理由」を探すのは本当の競馬予想ではない。

 そんなことは、あなたでなく、ほかの大勢も、専門家と称する競馬評論家、記者たちもみんなやっている。それと同じことをし、同じ馬券を買って、本当に面白いんですか?

 新潟2歳ステークスの注目&人気馬はトーセンレディ。この馬は2012JRAブリーズアップセール最高額落札馬だ。当然だが、買わない。現時点で買おうと思っているのは、角田晃一厩舎のモーニングコール。昔から夜型で、夜中に原稿を書く生活がなおらない。モーニングコールがないと起れないのだ。

 

新潟2歳ステークス(2012.8.26)

  日刊スポーツを読んでいたら、エフティーチャーミーとロジウエストが、昨夏から今春にかけてJRA宮崎育成牧場で調教されていたという記事が出ていた。育成牧場といっても、宮崎市の街中にある旧宮崎競馬場のことだ。宮崎競馬場では明治40年から競馬が行われ、戦後は昭和38年まで地方競馬が行われてきた。 

  家内が宮崎出身なので、レースをやっていないのに、宮崎競馬場には何度か行ったことがある。1周1600メートルのコースがそっくり残っていて、ここでまたレースが行われたら、何度でも来るのにと、いつも思った。海からの風が吹き抜ける美しい競馬場である。 

  JRAのHPで宮崎育成牧場を見ると、次のようなことが書かれていた。

  《我々は、宮崎育成牧場からダービーをはじめ世界の舞台で活躍できる馬を輩出する大きな夢をもっています。そして、夢を夢で終わらせないために、2005年、我々の育成馬厩舎をビッグ・ドリーム・ステイブル(Big Dream Stables)と名づけ、その夢に向かってステップアップしていこうとしています。》

  エフティーチャーミーとロジウエストは牝馬だが、登録を済ませ、今後勝ち進めばダービーにも出走できる。

というわけで、エフティーチャーミーとロジウエストの1点馬連をまず買う。次は、角田厩舎のモーニングコールから、この2頭に流す。そうして、モーニングコールから馬単、馬連総流しも。今日もまた早起きができなかった。モーニングコールに勝ってほしい。