G1予想[096] 第73回桜花賞(2013年4月7日) 印刷
2013年 4月 02日(火曜日) 23:01

 桜が散ったいまはアラブ馬券で勝負

 サマリーズでどうだ?

 

  すでに桜は散ってしまった。となると、今年の桜花賞は、単なる「3歳牝馬オープン」だ。しかも、出走馬もそれにふさわしく一長一短で、大混戦。

 こういうレースは考えるだけ、時間のムダではないだろうか? いくら考えても結論が出ない。出たとしても、今日の結論は明日までもたない。明日また考えると違う結論になってしまう。こうして、レース当日、発走直前まで「ああでもないこうでもない」と思い悩む。

 

 昔は、たしかにそれが楽しかった。しかし、いまや、ゼーンゼン楽しくない。先週、ドバイでジェンティルドンナが負け、それに対する思いを「ヤフーニュース個人」(このあと再録)に書いたら、コテコテに批判された。

 このこともあって気が抜けてしまった。日本の競馬ファン、それも若い世代が、いまだに競馬というと欧州が本場と信じ込み、時代が大きく変わったのが認識できていないのが、ショックだった。

 あなたは、欧州競馬の最高峰と言われる凱旋門賞を、本当に「世界一のG1」だと思っていますか?

 

 日本経済はいまや衰退一途で、アベノミクスをもってしても復活は難しいが、競争馬のレベルだけは世界の頂点にある。欧州は経済もボロボロ、競馬もボロボロ。いまさら、カタールのオイルマネーのおこぼれで運営されている凱旋門賞を勝っても意味はない。

  TPPで競走馬の輸入関税も撤廃されるのだから、今後は日本の馬産を盛り上げて、競走馬を輸出できるようにしなければならない。

 となると、日本馬が遠征して凱旋門賞を盛り上げるより、ジャパンカップを盛り上げたほうがいい。ジャパンカップこそ世界最高峰のレースとアピールして、アラブ人に馬を売るしかない。

 

 経済ボロボロの欧州には、日本馬を買うような資力はない。彼らは「white supremacy」(白人至上主義)を上手く利用して、欧州コンプレックスをもつアラブ人に金を出させ、自分たちの競馬を継続させることに成功した。

  これがわかっているなら、アラブ人と同じメンタリティで、欧州で勝つことを目標にするのは、欧州の人間の思う壺だ。アラブ人と同じように、欧州競馬が世界一だと「脳内洗脳」されて、これ以上欧州競馬を盛り上げてあげる理由がどこにあるのだろうか?

  むしろ、アラブ人の目を日本競馬にもっと向けさせ、馬産地の衰退、馬券売り上げの落ち込みをカバーすべきだろう。

 

 ダーレージャパンは、これまで日高の牧場をいくつか買収して、日本競馬への投資を積極的に行ってきている。馬主登録問題などでもめた経緯はあったが、国外居住者の馬主登録を認めたのだから、今後は、もっと投資してもらうべきだ。

  しかも、ジャパンカップは「凱旋門賞馬の墓場」「欧州馬の墓場」になっている。これをうまくアピールして、いま欧州に行っているアラブマネーを日本に引き込むべきだろう。

 

 というわけで、大混戦の桜花賞に戻る。私の予想は、成績、血統、調教、展開、過去データなどすべて無視である。十数年前までそうやって予想しきて、それが大きな間違いだと気づいてから、そんなものはどうでもよくなった。

 よって、今回買うのは、サマリーズ。言わずと知れたダーレーJF、ハヤ王妃の馬だ。前走のフィリーズレビューは16頭立て16着(ビリ)惨敗、全出走馬中最低着順だから、買うしかない。

 もちろん、単複だが、馬単、馬連まで手を広げると、相手はジーニマジックになる。ジーニはイスラム教アッラーフにより火からつくられた種族のこと。これで、アラブ馬券が完成する。

  とはいえ、ドバイの盟主シェイク・モハメッド殿下は英国士官学校で学んだ英国留学生だったから、あまり日本には興味がないかもしれない。

 

 ≪以下、「ヤフーニュース個人」記事再録≫

 敗因は岩田の思い切りのなさか? 

 ドバイで負けたジェンティルドンナよ、ド田舎G1の凱旋門賞には行くな!

   2013年3月31日

 

  思いっきり応援したジェンティルドンナが、ドバイシ―マC(G1、芝2410メートル、メイダン競馬場)で負けてしまった。かなりのショックである。去年のジャパンカップでオルフェーヴルを破ったとき、この馬は「日本の宝」だと思った。

  もちろん、桜花賞を勝ったときから応援してきたが、ジャパンカップで頂点に立った以上、大事に使ってほしいと思った。だから、今年の初戦に、東京の芝に似ているドバイの芝コースを選んだことにほっとした。じつは楽勝ではないかさえ思っていた。

  それが、負けてしまった。

 

  敗因? それは結果論になるが、岩田康誠騎手が大事に乗り過ぎたことだろう。外枠だから仕方ないが、1、2コーナーを回るのに、馬群の外につけて先行しすぎた。それで外にふられたうえ、終始、勝ったセントニコラスアビーの外側を走ることになり、距離を大きくロスしている。

  ペースは案の定遅かった。なのに、抑えたため、向こう正面で「ハミを噛んだ」と、本人もインタビューで後悔している。

  フランス牝馬のシャレータは格下だから、いくらルメールが乗っても恐くない。セントニコラスアビーのオブライエ ンは名調教師の息子だが、まだ若くキャリアが浅すぎる。単に馬の走りにまかせて2番手に行っていただけだから、これをマークしたなら、3コーナー過ぎから まくってもよかっただろう。あるいは、逃げてもよかったかもしれない。

  この辺は本人がいちばんよく知っていて、悔しくてたまらないと思う。

 

  さて、この敗戦を、競馬マスコミは「善戦」「惜敗」と言い、常套句で「世界の壁は厚い」と書くだろう。さらに、「秋にリベンジ」とも書くだ ろう。秋にということは、凱旋門賞に挑戦するということである。石坂調教師も、レース前の地元メディアのインタビューには「秋に欧州遠征したい」と答えて いた。

  冗談ではない。

  なぜ、ジェンティルドンナが、凱旋門賞などに行く必要があるのだろうか?

 

  どう見ても、凱旋門賞は、とても「世界一のG1」とは呼べない「田舎のG1」である。中山のダイヤモンドステークスより落ちるのではないかと思えるほどひどいレースだ。そんな田舎のG1レースをなぜ取りにいく必要があるのだろうか?

  凱旋門賞も含めて欧州競馬は、いまや見るべきものがない。

  とくに、英国は競馬発祥の地という伝統だけで、ろくでもないレースを世界最高峰の競馬だと思い込ませて、たとえばキングジョージなどというひどいレースをやっている。それで、遠征した去年のダービー馬ディープブリランテは、レース後故障して引退してしまった。 

 

  欧州競馬は、英国もフランスも、現在はオイルマネーで成り立っている。凱旋門賞はカタールがスポンサーで、いまやオイルマネーがなければ開催すらできない。しかも、欧州競馬はアメリカ競馬より、明らかにレベルが落ちる。

  かつてはアメリカ馬もよく凱旋門賞に出走したが、近年は無視である。これは明らかに格下に見だしたからだろう。アメリカもそうだが、いまの芝の競馬はスピード重視だ。 しかし、欧州はそれを頑なに拒否し、昔ながらの深く重い芝を走るド田舎レースを行っている。

 

  私は昔、ジャパンカップになると、取材をかねて東京競馬場によく行った。東京競馬場の芝コースは世界一整備されたコースである。だから、 ジャパンカップに来た外国馬の調教師たちは、レース前に「東京の芝コースは素晴らしい」と言った。ところが、レースで出走馬が負けた後は「日本の馬場は固 すぎる」と態度を変えてしまうのだ。

  つまり、高速馬場は馬に負担がかかりすぎると、負けを馬場のせいにしたわけだ。なかには「こんな固い馬場では故障リスクが大きすぎて、もう馬を連れて来たくない」とまで愚痴った調教師がいた。

  しかし、はっきりいって欧州の深くて重い芝コースのほうが、よほど馬に負担がかかり、近代のスピード競馬とはかけ離れている。クロスカント リーのようなレースのどこが面白いのか? あれは馬主のためのレースであり、スピードマッチや記録を期待するファンのためのレースではない。

 

  欧州の競馬というのは、そもそもが貴族、上流階級の趣味であり、20世紀の大衆社会になって、一般庶民に開放して馬券を売ったに過ぎない。 いまは、それでも資金が持たず、アラブの王族に援助してもらって続けているという情けない競馬なのだ。そんな欧州のG1凱旋門賞を「世界最高峰のG1」と し、日本馬が勝つのを「悲願」と書くのが日本のメディアだ。

  いったい、いつまで欧州至上主義に「脳内汚染」され続けるのだろうか?

  いまや世界一の競馬は、ドバイ、アメリカ、そして日本にある。メイダンのAWコースは今後、ダートに変わるというから、これで芝とダートともワールドカップをやるのにふさわしい舞台になるだろう。

 

  日本の競馬マスコミ(にかぎらずスポーツマスコミ全体)は、いまだに欧州至上主義に洗脳されているから、「近代 スピード競馬では日本が世界レベルにある」うえ、「日本の競走馬のレベルもいまや世界レベル」という事実を忘れてしまっている。その影響で、調教師も馬主 も、欧州遠征病にかかり、世界一強い日本馬を欧州で走らせようとする。

  その結果オルフェーヴルは、去年、遠征する必要もない凱旋門賞に行って、日本では条件レースしか勝てないようなフランス牝馬に負けてしまった。しかも差し切られている。

  だから、最後に言いたい。ジェンティルドンナもオルフェーヴルも、今年は凱旋門賞なんかに行かないでほしい。どうしても行くというなら、ブリダーズカップにしてほしい。

 

■追記・2013年4月5日

 ヤフーニュース個人に書いた2本の競馬記事で、正しい競馬ファンを本当に怒らせてしまったようだ。 コメント欄は1回目も2回目も、批判の嵐となった。しかし、私も数々の誤認をしており、それを指摘されたのは本当にありがたい。

 とくに、以下の記述にはメディアでモノを書いている人間として恥ずかしいので、あえて、 その部分を以下引用させてもらうことにした。

 ≪てか、シェイクってのはアラビア語の敬称で、和訳すると「殿下」にあたるという事すらご存知ないようで、作家という肩書きの割には余りに無教養でもありま すね。ドバイのカーニバルが始まって今年でもう17年も経つのに、「シェイク・モハメド殿下」なんて書く人を見たのは10年ぶりぐらいですわ。今年初めて 見ても、そんな事言ってる人はいないってことに気付きそうなものですが。ただのニワカとモロバレです。

 まぁ、競馬の事を書くのはおやめになった方がいいのではないでしょうか。次回の一筆啓上は20年後あたりが適切な時期ではないかと思います。≫

 たぶん20年後になると年をとり過ぎてボケているか、死んでいるので、せめて1年後ぐらいにさせてほしい。