G1予想[114]第33回ジャパンカップダート(2013年12月1日) 印刷
2013年 11月 28日(木曜日) 22:09
「特定秘密保護法」「マイナンバー法」を記念して、

ホッコータルマエから馬連2点で勝負

 

 先週の「ジャパンカップ」は、ジェンティルドンナの単勝と、馬単と馬連でジェンティルドンナ―デニムアンドルビーという史上初の牝馬ワンツー馬券を買ったので、完勝だった。こんなことは1年に1回しかない。

 そこで、現在もコメントを出している「キンキンTV」の「スマート競馬」に、次のようにメールでコメントを送った。

 

《ジャパンカップ回顧》

 日刊スポーツに山田準という記者がいる。私と同姓同名(私は順だが)なので気になる一人だ。彼はJC当時の朝刊の予想コラムでこう書いた。《ゴールドシップに自身のを打った。理由は2つ。「雰囲気」と「原点回帰」だ。今回は勝ちそうなムードがプンプンする》

 こうなると、もう死んだほうがいいだろう。彼は本当の競馬予想を知らない。

 それにしても、この史上最低、超スローで、1000万下の馬でも出せるタイムで勝つなんて、ジェンティルドンナはすごすぎる。しかし、有馬はスルーして来年はまたドバイというから、石坂調教師は頭がおかしいのではないか。

 2着デニムアンドルビーも有馬には出ない。3冠牝馬メイショウマンボも出ない。こうなると、オルフェーヴル、キズナの有馬記念になる。ところが、本当に恐いのは15着惨敗のゴールドシップだ。日刊スポーツ山田準記者はもう一度ゴールドにを打てるだろうか? 私は打つわけがないと思う。もし打ったなら、私は彼に対する見方を変える。いずれにせよ、有馬でゴールドは買いだろう。

 

■日本の競馬はお上がやる国営競馬

 

 というわけで、今回のJCは残念ながら的中してしまったので、「寂寥」を味わうことがなかった。そこで、今週は、なんとしても「寂寥」をタップリと味わいたい。というのは、本当にこの国はひどいことになってきたからだ。

 なんといってもひどいのは、26日の夜、「特定秘密保護法」(修正案)が衆院を通過したことだ。この法案は、メディアの活動を大きく妨げ、施行されれば、憲法が保障する国民の「知る権利」は著しく侵害される。

 一般競馬ファンは、そんなの政治の話、競馬とは関係ないと思っているかもしれないが、じつは、そうではない。日本の競馬は農林水産省が管理する「国営競馬」だから、公務員がやっているのと同じだ。つまり,競馬のことだって知らせたくないことは、秘密指定できるからだ。

 まさか、馬の情報が秘密指定されるなんてことはないが、競馬運営に関することは、ないとは言い切れない。

 

■私たちはみな12桁のナンバーになる

 

 そして、さらに恐ろしいのは、今年の5月に国会で成立した「マイナンバー法」だ。

「マイナンバー」制度というのは、国民一人ひとりに12桁の番号を割り当てて、氏名や住所、生年月日、所得、税金、年金などの個人情報を、その番号で一元管理するというものだ。かつて、これは国民背番号制度と言われていた。 

 この制度の導入によって、国は「納税、年金、医療などの手続きが簡素化される」と喧伝した。つまり、国民生活がより便利になるというわけだ。しかし、それと引き換えに、私たちが失うものは計り知れない。

 マイナンバー制度は2016年1月からスタートするが、そうなると、私たちはみな、番号になってしまう。ただの番号だ。馬だって、レースごとに枠番、馬番が変わるのに、マイナンバーでは一度決まった番号が一生続く。

 そして、この番号で、すべての情報が統合される。となると、たとえば、私がどのレースでどんな馬券をいくら買ったか、などということも、ネット投票していれば、国家に知られてしまうのだ。さらに、住民税や社会保険料を滞納しているのに、馬券を買っているなんてことも簡単にわかってしまうだろう。

 そんなことはありえないが、馬券で何百万円も儲けたら、すぐにその所得に課税される。なぜなら、銀行口座に記録が残っているので、税務署はそれを見ることが可能だからだ。

 

■すでにあなたは税務署に管理されている

 

 すでに国税庁はKSK(国税総合管理)というシステムを導入している。このシステムには、日本中の会社や個人の資産・所得に関する情報が蓄積されている。確定申告をしたことがある人なら、すでに納税者番号を持っていると思うが、現時点でも、この番号で私たちは管理されているのだ。 

 しかも、いまは半分以上の人間が「eタックス」といって、ネット申告している。これらは、すべてKSKに蓄積され、番号さえ打ち込めば、私たちのおカネに関することは税務署にすべて筒抜けになっているのだ。

 実際、税務署員に聞いてみると、彼らは目星をつけた納税者は、まずKSKによって調べている。

 このKSKには毎年提出される申告データばかりか、調査官が実際に見聞きしたこと、調査したことまで蓄積されている。

 これに、マイナンバー制度が加わるのだから、この先、なにが起こるかは簡単に想像がつくと思う。

 

■ギャンブルは「愚か者の税金」

 

 ところで、競馬はなんのために行なわれているか?と、考えたことがあるだろうか? 日本のような国営競馬では、その目的は徴税のためである。国民のおカネを合法的に巻き上げるためのシステムなのだ。

 これは、宝くじも同じで、こちらは、なんと購入代金の5割を税金で持っていかれる。そのため、宝くじは「愚か者の税金」と言われている。競馬はまだましだが、それでも25%が馬券購入した瞬間に引かれている。これは、投資の世界では期待値が75%ということだから、まともな投資家なら誰もやらない。

 なぜなら、もしこれが投資信託のような金融商品なら、買った瞬間に手数料25%を取られているのと同じだからだ。 

 結局、馬券も「愚か者の税金」であることには変わりない。

 しかも、今回のマイナンバー法と特定秘密保護法により、さらに私たちは「愚か者」扱いされるのだ。

 

■テルマエロマエが馬券のキーに!

 

 というわけで、本当に嫌な時代がやってきたと、私は思っているのですが、みなさんはどうお考えですか? 来年はいよいよ、消費税もアップし、馬券代の工面すら大変になります。いまから私は悩んでいます。

 まあ、どんな時代になろうと馬券を買うのが競馬ファンでしょうが、今後は、こうしたことも少しは考えてみませんか? 馬券を当てることが「愚か者」から脱出する道ではないのです。

 さてさて、ジャパンカップダートですが、今回は最終回。ホッコータルマエが1番人気確実。実績も問題ないので、ここからみんさん買うでしょう。したがって、今回こそ馬券を外して寂寥感を味わいので、私もここから買います。

 ところで、ホッコータルマエの名前の「タルマエ」を、今日までなぜか私は「テルマエ」と思い込んでいました。例の漫画の「テルマエロマエ」から取ったものだと思っていました。

 ホント、バカか? ちゃんと馬の表記を確認しろ! 

 で、確認したところ、タルマエは、なんと小樽市にある「樽前山」(タルマエヤマ)から取ったもの。テルマエとはなんにも関係ないというではありませんか?

 しかし、いまさら予想は変えられません。

 タルマエでなくテルマエと思い込んでいたので、相手は「テルマエロマエ」がローマ時代のお風呂ということでローマンレジェンド、続いてお風呂に入るときは下着を脱ぐのでパンツオンファイア2点です。

 この2点を買って、初冬の寂寥感に浸りましょう。