G1予想[132]2014年6月重賞予想一覧 印刷
2014年 6月 16日(月曜日) 17:20
  以下は、競馬メルマガに書いた原稿の採録です。 

《安田記念の回顧》

 山田→枠2流しでカスリもせず。想定通りの「不的中」でバンザイ!

 ジャスタウェイが勝ち、馬券は不的中。これは想定通りのことです。今回は、的中させないことが目的なので、失ったものはありません。もちろん、金銭的に損はしていますが、これは税金ですから、問題はありません。問題は、精神的ダメージです。

 ジャスタウェイを買いながら、2着、3着馬を外して馬券を取れなかった。こうなった場合、金銭的ダメージはもとより、精神的ダメージははかり知れません。それを回避できたのですから、万々歳です。サダムパテックが笑っています。

 このように競馬を捉える。それができることが、競馬を楽しむ最善の方法です。

■サッカーW杯を前に言いたいこと

 じつは、サッカーW杯でも同じことが言えます。日本を全力で応援して、日本が負けた場合、その精神的ダメージははかり知れません。しかも、全力応援には、ジャスタウェイと違って根拠がないのです。日本は絶対本名馬ではないのに、ただ「勝ってほしい」という願望だけで、全力応援をするわけですから、どうかしていると思いませんか?

 競馬なら、データを見て、またメディアの報道を見て、科学的、論理的に勝ち馬を探して応援するのに、それを一切無視して、なぜ日本を全力応援できるのでしょうか?

 もし、その理由が「日本人だから」というだけなら、あなたにはギャンブルをやる資質はありません。

  以下、英国のブックメーカー「ウィリアム・ヒルズ」社のW杯、優勝ベッティング(単勝)を紹介しておきましょう。

W杯優勝オッズ一覧(ウィリアム・ヒルズ)

  ブラジル               4.00

  アルゼンチン         5.00

  ドイツ            7.00

  スペイン           7.50

  ベルギー              21.00

  イタリア              26.00

  イングランド        26.00

  ウルグアイ           26.00

  コロンビア           26.00

  フランス          26.00

  ポルトガル           29.00

  オランダ              34.00

  チリ                     41.00

  ロシア                 101.00

  コートジボアール 126.00

  スイス      126.00

  日本       126.00

  ボスニア              151.00

  メキシコ              151.00

  エクアドル    201.00

  クロアチア           201.00

  アメリカ              251.00

  ガーナ                 251.00

  ギリシャ              251.00

  ナイジェリア   251.00

  韓国                    251.00

  オーストラリア    751.00

  カメルーン          751.00

  アルジェリア     2001.00

  イラン               2501.00

  コスタリカ        2501.00

  ホンジュラス     2501.00

 日本は、126倍で、競馬で言えば万馬券です。ただし、このオッズどおりなら、コートジボワールとは引き分け、ギリシャには勝ち、コロンビアには負けます。つまり、11負1引き分けで、C組をかろうじて突破できる可能性があります。しかし、初戦のコートジボワールにもし負ければ、ほぼ絶望です。

■今週日曜の重賞はW杯の初戦後

 というわけで、競馬に戻りますが、今週の日曜日の2重賞は、W杯の日本の初戦コートジボワール戦(日本時間、午前10時)後にあります。

 つまり、日本が負けるか勝つかで、日本全力応援組の精神状態は大きく変わってくるわけです。負けた場合、精神的ダメージから、「ヤケクソ穴狙い」人間が増えることが予想されます。

 ギャンブルは精神状態に大きく影響されます。精神的ダメージを負った人間ほど、ギャンブルにおいてはカモです。ギャンブルの主催者はこのことをよく知っています。

 くれぐれも気をつけるようにしてください。

 

《エプソムカップ、マーメイドS展望》

  今週はG1はなく、日曜日に重賞が2レースあるのみ。そこで、その2レースを、展望しておきます。

■エプソムカップ

 去年のエプソムカップは、クラレントが勝った。そして2着はなんと、今回安田記念を勝ったジャスタウェイだ。つまり、このレースには、今後飛躍を遂げる馬が隠れている。今年の場合、それはまずマジェスティハーツだろう。新潟大賞典2着馬である。続いて、マーティンボロ。こちらは中日新聞杯で重賞初勝利をあげた勢いに乗っている。

  ただし、人気は、スピルバーグのほうが上だろう。それ以外では、ダークシャドウ、メイケイペガスター、ディサイファ、マイネルラクリマ、ペルーサなどだ。いずれにしても、大混戦というのが下馬評だ。

 ■マーメイドS

 去年のマーメイドステークスはマルセリーナが制した。なんと桜花賞から13連敗後の復活勝利だった。牝馬レースは好調馬が勝つとされるが、今年は、どの馬が好調なのか近走の結果からはわからない。

 いちおう有力とされるのは、前走、都大路S4着のシャトーブランシュ、パールS2着のディアデラマドレ、ヴィクトリアマイル13着のフーラブライド、福島牝馬S12着のサトノジュピター,秩父特別1着のアイスフォーリスなど。こちらも大混戦だ。

 

《エプソムカップ、マーメイド予想》

  エプソムカップ:枠連1-31-61-76-73-63-76点。加えてブルーデジャブとタムロスカイの馬連1点勝負も!

 マーメイドS: こちらも枠連1-31-61-76-73-63-76点。加えてサンシャインから馬連総流し。

  今回、予想をお届けする日曜日の2重賞は、W杯の日本の初戦、対コートジボワール戦(日本時間、午前10時)後にあります。これに日本が勝てばいいのですが、ブックメーカーのオッズ上ではイーブン、また海外メディアの多くはコートジボアールのほうがやや上と見ているので、まったく予想がつきません。

 そいずれにせよ、この1戦で、日本の行方はほぼ決まります。勝てば予選突破の可能性は十分にありますが、負ければほぼゼロになります。

 そこで、今回の2重賞は、まず「国旗馬券法」を試し、次に「季節馬券法」でも馬券を買います。 

■エプソムカップ

「国旗馬券」というのは単純です。国旗の色で馬券を買うのです。つまり、日本の国旗「日の丸」なら、白と赤ですから、枠で1(白)3(赤)となります。買うのは1-31点です。日本が勝った場合は、これが勝負馬券です。

 では、コートジボワールの国旗の色は? これは、白、緑、橙の3色です。となると、枠は1-61-76-73点ということになります。コートジボワールが勝てばこの3点が勝負です。

 なお、日本が負けても1-3を買うという選択もありです。よってすべの色の組み合わせ枠連を以下のように買います。

 結論:枠連1-31-61-76-73-63-7

 次に試みるのは。「季節馬券法」です。

 これは、日本特有の馬券法です。日本には美しい四季があります。春夏秋冬と、季節は変わります。それによって、私たちの暮らしも変わります。ところが、競馬は1年中やっています。シーズンオフがない珍しい競馬開催国です。

 というわけで、馬券で無理矢理、季節感を出す。これが「季節馬券法」で、いまは梅雨のまっさかりですから、青空が恋しい。つまり、「青空」で買うのです。

 結論:ブルーデジャブ(青)とタムロスカイ(空)の馬連1点勝負

■マーメイドS

 エプソムカップと同じように、「国旗馬券法」から枠連の6点を買います。

 続いて、「季節馬券法」ですが、こちらも簡単です。

 今年の梅雨は、本当にヘビーです。毎日、雨が降りしきると気分も落ち込みます。しかも、この季節にあわせて、『ノア 約束の方舟』なんていう映画が、封切られます。もちろん、見に行く予定です。

 さて、ノアが待ち望んだのは「太陽」です。となると、ここはサンシャインを買うしかありません。

 結論:サンシャインから馬連総流し。

 

《エプソムカップ、マーメイドS回顧》

山田→エプソムカップ的中、マーメイドS外れも、大笑い

 W杯で日本がコートジボワールに負けたというのに、なんと「国旗馬券」枠連1-3 2150円(日の丸の「白」1枠「赤」3枠)がバッチリ的中。ようするに、競馬というのは、何度も言っているように、データで考えるのは無意味ということです。成績、展開、血統など、どうでもいいのです。

 これで、マーメイドSも「国旗馬券」が来たら、笑うほかなかったでしょう。それにしても、こちらは1番人気のディアデラマドレが勝ったというのに、2着は、なんと13番人気のコスモバルバラ。騎手は岩崎翼です。もう、データ予想はやめましょう。マスコミも信じてはいけません。

 しかし、日本代表は弱すぎる。ドログバが出てきたら、ビビって総崩れ。マスコミ報道は、ただの希望的観測というのが、いやというほどわかったと思います。これで、日本のW杯は終了。日本中、お通夜ムード。ギリシアにも負けたら、3連敗確定で、本葬ということになります。競馬に専念してください。

 

《ユニコーンS、函館スプリントS展望》

 夏競馬の季節がやってきた。今年は梅雨入りが早かっただけに、どんな夏になるのか? 春競馬の総決算、宝塚記念前の2重賞で占いたい。

ユニコーンS

 過去の優勝馬に、カネヒキリやユートピアなど後のG1馬がいる出世レース。今年の注目は、なんといってもアジアエクスプレス。朝日杯を勝ったG1馬だけに、ダート路線に戻るここは、圧倒的な1番人気が予想される。

 それ以外は、ドングリの背比べ。アナザーバージョン、メイショウパワーズ、コーリンベリー、アンズチャンなどが有力。

  函館スプリントS

 ストレイトガールを中心に、ガルボ、スマートオリオン、フォエバーマークなどの争い。ただ、絶対中心馬はいない。夏の函館だけに、大波乱もあるかも。

 

《ユニコーンS、函館スプリントS予想》

ユニコーンS:アンズチャンから馬連総流し

 アジアエクスプレスで断然。なんといっても朝日杯を勝ったG1馬です。しかも、その前はダートで圧倒的な強さを見せて2連勝。この馬を外して馬券を買うのは、無謀というものでしょう。

 しかし、その無謀をやるのもまた楽しいと考えなければ、馬券など勝ってはいけません。お金の無駄です。

 そこで、買うのはアンズチャン。牝馬で前走500万下を勝ったばかり。そのタイムは1400mダート1.25.2。同日の端午Sオープン1400mダートを勝ったのがメイショウパワーズで、そのタイムは1.24.1ですから、なんと11も遅い。こんな馬を買えるわけがありません。つまり、本当に無謀です。

 しかし、買う理由はただ一つあります。その名前が愛称、人間の名前だからです。これを「愛称馬券術」と言います。

 全出走馬のなかで、人間の呼び名、愛称を馬名にしたのはこのアンズチャン1頭だけです。買うしかありません。

 結論:アンズチャンから馬連総流し

■ 函館スプリントS:数字の「2」が来る!枠連で「2」を連軸に勝負

 どんなレースもそうですが、データ予想は無意味です。そこで、このレースは、22日に行われ、しかも第21回ということで、数字の「2」を軸にします。いわゆる「数字符号馬券術」です。これがいちばん単純な「なーんも考えなくていい」買い方です。ただ、「数字符号馬券術」の場合、不思議なことに馬番ではなく、枠番が来るというのが、私の経験知です。

 というわけで、勝負は枠連の1-2です。ただ函館といえば「五稜郭」なので、5までの内側の枠も押さえます。

 と、ここまでは枠順の発表前に考えたことです。で、枠順が発表されたら、なんと、本命馬ストレイトガールが2枠に入ってしまいました。まあ、こういうことはあるわけです。ただし、断言しておきますが、これはストレイトガールを買うということではありません。馬券は馬を買うのではありません。いまこの時、この世界をどう考えるかで買うのです。なぜなら、馬のことを考えただけでは、ただの数字にお金を投じる意味がないからです。

 繰り返しますが、今回はストレイトガールを買うのではなく、2枠を買うのです。

 結論:枠連1-2勝負、2-32-42-5押さえ

 

《ユニコーンS、函館スプリントS回顧》

 山田→両レースとも外れ。アンズチャンも「2」枠も来ないで外してスッキリ

 ユニコーンSのアジアエクスプレス(単勝1.2倍)は、アジア各駅停車だった! 函館スプリントSのストレイトガールはストレイト負けだった!

 レース後、解説者は言葉を失い、「なぜでしょうね」を連発。スポーツ紙記者も知らん顔。

 たとえば、日刊スポーツの本誌予想はこうでした。

「どれだけ強いレースを見せるのか?「俺の◎」の松本岳志は、ダートに戻ってきた昨年の2歳王者アジアエクスプレスに自信満々の◎だ」

 というわけで、もうそろそろ、競馬はデータに基づき、ご自身の明晰な頭脳を使って予想するのをやめてみませんか? これをやめるだけで、どんなに楽になるか? 本当にそう思いますが、どうでしょう。

 私の場合、ユニコーンSはアンズチャン、函館スプリントは「2」枠を買っていたので、全然ダメージなし。外してスッキリです。

 さて、今週は、水曜日にほぼ確実なW杯の日本敗退があるので、宝塚記念予想には熱が入ることと思います。しかし、熱を入れれば入れるほど、結果は見えています。くれぐれも、気をつけてください。

 野球の野村監督の明言(じつは松浦静山の剣術書『剣談』からの引用)負に「負けに不思議の負けなし」がありますが、競馬は「負けは不思議の負けばかり」なのです。

 

《宝塚記念の一般的な展望》

 前半期の総決算、宝塚記念(G1)がやってきました。今回は、いまや世界最強馬となったジャスタウェイ、天皇賞馬フェノーメノ、去年のダービー馬キズナがいませんが、それ以外の有力馬はほとんど出走します。

 以下がファン投票の最終結果。これまでの傾向からは、ファン投票上位馬はほぼ間違いなく来ています。とすると、1位ゴールドシップ 2位ウインバリアシオン 3位ジェンティルドンナの3頭とも消えるということは考えづらいわけです。

1位 ゴールドシップ

2位 ウインバリアシオン

3位 ジェンティルドンナ

4位 ジャスタウェイ

5位 フェノーメノ

6位 エピファネイア

7位 メイショウマンボ

8位 キズナ

9位 ハープスター

10位 ヴィルシーナ

11位 トーセンラー

12位 ワールドエース

13位 イスラボニータ

14位 デニムアンドルビー

15位 トウケイヘイロー

16位 ショウナンマイティ

17位 ロゴタイプ

18位 ワンアンドオンリー

19位 トゥザワールド

20位 グランデッツァ

 では1番人気はどの馬でしょうか? 本来なら、ドバイシーマクラシックを勝って中距離路線世界一の牝馬になったジェンティルドンナでしょうが、懸念点があります。それは、海外遠征帰国後の休養明けであることと、騎手が新コンビの川田騎手に代わる点。折り合いが難しい馬だけに川田騎手がどう乗るかが注目です。ゴールドシップは天皇賞では人気を裏切りましたが、敗因は高速馬場と出遅れ。騎手も横山騎手に代わるので、こちらが1番人気かもしれません。

 3番人気(2番人気かも?)は、ウインバリアシオン。岩田騎手で悲願のG1制覇に挑みます。

 この3頭に続くのが、メイショウマンボ、ホッコーレーヴ、デニムアンドルビー、ヴィルシーなど。梅雨時だけに、馬場も気になります。