G1予想[031]第141回・天皇賞・春(5月2日) 印刷
2010年 4月 28日(水曜日) 15:08

10歳馬ゴールデンメインから総流し。

本線はナムラクレセント、フォゲッタブル

  今年も淀の3200メートル戦がやってきた。京都競馬場の芝状態はよく、最近の傾向から高速決着が予想されるが、ドリームジャーニーが回避したため人気は散っている。ダイヤモンドS勝ちのフォゲッタブル、昨年の覇者マイネルキッツ、続いて阪神大賞典Vのトウカイトリック、有馬記念3着馬のエアシェイディなどが人気を集めている。また、ドリームジャーニーの回避でホクトスルタンが繰り上がり出走可能になり、勝てば天皇賞父子4大制覇ということで話題を呼んでいる。

     

  だが、今回私が買うのは、10歳馬ゴールデンメインだ。

  10歳馬ということも異例なら、10歳にしてG1初挑戦ということも異例。また、昔なら出走できなかった「せん馬」でもある。異例ずくめだけに、記事にも取り上げられていて、スポニチ記事によると、新川調教師は「昔だったら、ここまで現役を続けられたか」と感慨深げに語り、「セン馬にしたこともあるだろうが、以前と比べてトレセンの施設が充実し、育成場の技術も向上していることが大きい」と、“長寿”の背景を分析している。

 ゴールデンメインは2度の左前屈腱炎などによる長期休養があり、キャリアはまだ23戦。これは、出走予定馬18頭で10番目である。新川調教師も「回数を使っていない分、馬には元気がある」と言うように、昨秋以降の5戦で掲示板を外したのは前走・阪神大賞典(7着)だけだから、ひょっとしたらひょっとするかもしれない。

  ただし、私はひよっとしたらという期待からこの馬を買うわけではない。買う理由は、「メイン」という名前と、デビュー当時、いまは引退していた角田晃一騎手が乗っていたからである。

  私が角田ファンなのは、この欄で何度も書いたからもう触れないが、なぜ「メイン」という名前に惹かれるのか?

  これは、じつに単純な理由で、この馬がデビューした当時、私は何度かメイン(アメリカ、メイン州)に行っていたからだ。当時、私の娘はメイン州のBates Collegeに留学していて、メイン州は私たち家族にとって本当に身近なところだった。だから、メインと聞くとなんでも反応した。

 

  2003年、この馬がデビューした新馬戦の記憶はないが、その後、中京で角田がメインと名前が付く馬で未勝利を買ったときは馬券を買った。その後も出走するたびに馬券を買った。私の競馬はいつの頃からか、予想して買うというやり方でなくなり、買うという理由がなんであれ、たとえ語呂合わせであろうと理由があれば買うようになっていた。で、当時は、メインという名前がけっこう大きな買う理由になっていた。

  ゴールデンメインは、これまで1番人気どころか、2番人気にも1度もなったことがない。うだから、世間で言う「穴馬」で、的中したときの配当は大きかった。ただ、わずかな額しか買っていないので、家内と外食できるぐらいのリターンがあっただけだ。

 

  しばらくして、「そうだゴールデンメインのメインがメイン州のメインであるわけがないだろうが」と私は思い、調べてみると案の定、「Golden Main 」だった。メイン州のメインは「 Maine」である。

  それでもおかまいなしにゴールデンメインが出走するときは、何度か馬券を買った。23戦して5勝2着3回だから、馬連中心の私の買い方では、外した方が多い。切れる脚がないので、スローの上がり勝負では分が悪く、強烈な印象を残さない馬で、なんとなく来たという感じの勝ち方ばかりだった。

 だから、道悪は得意で、時計がかかれば、天皇賞でも勝負になるかもしれない。が、そんなことはどうでもいい。

 

  以下、ゴールデンメインのデータを掲げるが、この馬は1600万下は勝が、オープンは勝ったことがない。去年のステイヤーズSの 2着がオープンでの最高着順だ。だから、こんな馬が天皇賞を勝つわけがない。

■ゴールデンメイン 

   栗毛  2000/04/17生まれ  [栗東] 新川恵厩舎

   父:ラムタラ( Nijinsky  Snow Bride)

   母:フェイヴァーワン (トウショウボーイ  デュランス)

   戦績:23戦[5-3-2-13]

                              《成績一覧》

2003/02/02 京都 雪  3歳新馬 6着 角田晃一56 芝2000 良

2003/04/20 阪神 小雨  3歳未勝利 取消し 角田晃一 56 芝2200 稍

2003/05/11 京都 雨  3歳未勝利 5着 角田晃一 56 芝2000 良

2003/06/01 中京 曇  3歳未勝利  1着 角田晃一 56 芝2000 重

2003/06/15 中京 曇  マカオJCT(500万下)2 着角田晃一 56 芝2000 稍

2003/12/06 中京 小雨  3歳上500万下 1着 角田晃一 56 芝1800 良

2003/12/28 阪神 晴  江坂特別(1000万下) 1着 角田晃一 55 芝2500 良

2004/02/01  京都 晴  松籟S(1600万下) 4着 角田晃一 55 芝2400 良

2004/02/28  阪神 晴  御堂筋S(1600万下)1着 角田晃一 56 芝2500 良

2004/03/27  中山 晴  日経賞(G2) 8着 角田晃一 56 芝2500 良

2004/05/22  東京 小雨  目黒記念(G2) 16着 角田晃一 54 芝2500 稍

2006/11/12  京都 晴  清水S(1600万下)  16着 武幸四郎 57 芝1600 良

2007/06/23  阪神 晴  グリーンS(1600万下) 2着 小牧太 55 芝2400 良

2007/07/21  新潟 曇  日本海S(1600万下) 1着 田中勝春 55 芝2200 稍

2007/09/08  阪神 晴  朝日チャレンジC(G3) 3着 小牧太 56 芝2000 良

2009/02/07  東京 晴  白富士S(OP) 9着 左海誠二 55 芝2000 良

2009/03/08  阪神 晴  大阪城S(OP) 6着 小牧太 55 芝1800 良

2009/04/11  阪神 晴  大阪ハンブルクC(OP) 5着 小牧太 54 芝2400 良

2009/04/11  阪神 晴  大阪ハンブルクC(OP) 5着 小牧太 54 芝2400 良

2009/11/01  京都 雨  カシオペアS(OP) 3着 太宰啓介 55 芝1800 稍

2009/11/14  京都 晴  アンドロメダS(OP) 4着 幸英明 53 芝2000 重

2009/12/05  中山 曇  ステイヤーズS(G2) 2着 北村宏司 57 芝3600 稍

2010/01/17  京都 晴  日経新春杯(G2) 5着 小牧太 54 芝2400 良

2010/03/21  阪神 晴  阪神大賞典(G2) 7着 太宰啓介 57 芝3000 良

 

 ところで、メイン州は森と湖の美しい州である。ヘンリー・デヴィッド・ソロー著「ウォールデン~森の生活」には、メインの美しい自然が克明に描かれている。私が忘れられないのは、森の上に昇る三日月の日本では見られない姿だ。

  三日月のほのかな光で照らされた森を歩くと、どこか見知らぬ国に迷い込んでしまったような気分になる。

  そこで、馬券はゴールデンメインから、ナムラクレセント(クレセントは三日月だから)、フォゲッタブル(忘れられないので)の馬単、馬連2点が本線。あとは、ゴールデンメインから馬単、馬連総流しとする。