G1予想[035]第77回日本ダービー(5月30日) 印刷
2010年 5月 27日(木曜日) 00:02

逃げ切れるわけがないコスモファントムをゴール前まで楽しむ

いよいよ日本ダービーだが、これほど、いろんな問題が立て続けに起こるなかでのダービーも珍しいのではないだろうか?

ここのところ、世界を震撼させているのは、ギリシア国債に端を発した金融危機。世界的に株価が下落し、とうとう二番底がやってきたのかと思わせるし、そんななかで、南アではサッカーワールドカップが始まろうとしている。また、上海万博が始まったというのに、北朝鮮による韓国哨戒艇撃沈事件が起こり、東アジアもかなり危険な状況になってきた。そして、日本はといえば、普天間基地移設問題がもめ続け、結局、元の辺野古移設で決着しそうななか、宮崎県では口蹄疫が拡大している。

 

 これでは、ダービーでなにを買ったらいいのか皆目わからない。ギリシア危機から連想すれば、出走馬の中に唯一ギリシア神話の軍神「アレス」を馬名に付けたトーセンアレスがいる。ヴィクトワールピサの「ヴィクトワール」やダノンシャンティの「シャンティ」もフランス由来の名前だけに、ユーロ危機に絡めることができる。ヒルノダムールの「ダムール」もフランス語の「愛」だ。

 また、ワールドカップから考えると、真っ先に浮かぶのはペルーサで、これはマラドーナの愛称だ。母がアルゼンチンスターだけにこの命名はわかりやすい。さらに、ハンソデバンドもサッカー選手名である。

 

 また、ここは日本だから、やはり最大の問題、普天間移設を考えると、アメリカ軍が連想され、マンハッタンカフェ産駒が4頭(ゲシュタルト、サンディエゴシチー、ハンソデバンド、ヒルノダムール)も出ているので手を出したくなる。また、コスモファントムも、父がStephen Got Evenであり、この問題が結局はGot Evenで終わっただけに可能性がある。母親がSouthern Houseというのも、南国沖縄のことだけに惹かれるものがある。

   最強馬が勝つレースだから最強馬を買わない

 というわけで、正直、今回はどうしていいかわからない。そこで、巷間言われている予想を見ると、今年は「3強ダービー」という見方が大勢を占めている。皐月賞馬ヴィクトワールピサ、青葉賞馬ペルーサ、NHKマイルカップ馬ダノンシャンティが3強で、これに皐月賞2着馬ヒルノダムールと、良血ルーラーシップが続く。

 おそらくこの5頭の決着になるのは間違いないだろうと、私も思う。良馬場なら、着順はどうであれ、この5頭が掲示板に飛び込んでくるだろう。

 

 で、結論だが、先週のオークスがサンテミリオンで的中してしまっただけに、今週はきちんと外したい。つまり、王道に帰って、ほぼ可能性のない馬を買う。

そう、そういうときにいつも買うのは、「迷った時の逃げ馬」で、今回はコスモファントムがこれに当たる。逃げ馬を買っていると、レースを見るとき自分が買った馬を探す苦労が省けるし、ずっと見ていることができる。しかも、逃げ馬が直線でつかまるというのは、負け方としていちばん鮮やかである。

コスモファントムの単複と、コスモファントムから、上記した5頭の馬単と馬連。これでいいだろう。

 まあ、このメンバーではコスモファントムは逃げたとしても、着に残るが精いっぱいだろうが、それでもゴール前1ハロンまで粘れば、レースは見ていて楽しめる。今年のダービーは、ともかくリラックスして楽しみながら見ていたい。