G1予想[060]第52回宝塚記念(2011年6月26日) 印刷
2011年 6月 21日(火曜日) 00:25

 トゥーザビクトリーが勝つ。でも買うのはハートビートソング!

 

  今回の予想は、有力馬にそれほどの実力はないと思うので、コース重視である。もちろん、調子も重要なファクターだが、これは外側からはわからない。出る以上全馬仕上がり万全とするしかない。とすれば、最重要ファクターは、やはりコースだ。

  阪神コースは、日本独特の軽い芝コースのなかにあって、なぜか、スタミナが少々要求される。日本の競馬場の芝は「オーバーシード法」という方法で育成されている。これは、日本古来の野芝と洋芝の混合芝だ。こうした馬場では、スピード重視 でスタミナはそれほど要求されない。だから、東京競馬場は時計が速い。新潟は野芝だけだからもっと早い。阪神も野芝と洋芝の混合芝だが、時計はそれほど速 くない。

  これは、コース形態にあり、ゴール前に急坂があるからだ。

 

  こうした点から、宝塚記念を見ると、東京でG1を勝つような馬は取りこぼす可能性が強い。直線で一気に追い込むスピード馬ほど、不利になる。どちらかというと、中山得意の馬のほうが阪神には適している。中山には、残り220m~残り70m地点にかけて設けられている上り坂がある。その高低差は2.4m、勾配は約1.6%と日本一のキツさを誇る。

  同じく阪神の坂も高低差こそ1.8mながら、勾配は1.5%と中山競馬場の急坂に比べても遜色ない。

  

  とすれば、今回の宝塚記念は、有馬記念でも3着し、阪神で日経賞を圧勝したトゥザグローリーが中心となる。ルーラーシップは前走がいくら鮮やかとはいえ平坦の京都。また、エイシンフラッシュは東京のダービーの勝馬であり、ローズキングダムは東京のジャパンカップの繰り上がり勝馬。つまり、最強世代4歳馬のなかでは、トゥザグローリーがもっとも阪神で勝つのにふさわしいと思う。

  また、4歳以上ではアーネストリーが中山、札幌の実績からいって恐い。

  では、今回もいちばん人気確実のブエナビスタはどうだろう? 不運続きのブエナビスタだが、この馬は東京が一番合っていて、天皇賞もジャパンカップ(降着)も圧勝。中山の有馬記念、阪神の宝塚記念とも2着だ。とすると、スピードはあっても切れ味は鈍るのではと思われる。

 

  というわけで、まともな予想では、トゥザグローリーになるが、それでは当たってしまうかもしれない。そこで、買うのは、ハートビートソング。 これしかない。

  その理由は、最強4歳世代のなかで、この馬がいちばん人気がないからだ。ハートビートソングの単と複。それに馬連総流し。ただ、トゥザグローリーとの馬連だけは、厚めに買っておこう。

 

  第52回宝塚記念(芝2200メートル、阪神競馬場)

 1-1 ナムラクレセント(牡6、和田竜二、栗東・福島信晴)
 1-2 アーネストリー(牡6、佐藤哲三、栗東・佐々木晶三)
 2-3 ルーラーシップ(牡4、横山典弘、栗東・角居勝彦)
 2-4 エイシンフラッシュ(牡4、安藤勝己、栗東・藤原英昭)
 3-5 フォゲッタブル(牡5、川田将雅、栗東・池江泰寿)
 3-6 アサクサキングス(牡7、浜中俊、栗東・大久保龍志)
 4-7 ハートビートソング(牡4、秋山真一郎、栗東・平田修)
 4-8 ブエナビスタ(牝5、岩田康誠、栗東・松田博資)
 5-9 ローズキングダム(牡4、C.ウィリアムズ、栗東・橋口弘次郎)
 5-10 ドリームジャーニー(牡7、池添謙一、栗東・池江泰寿)
 6-11 ダノンヨーヨー(牡5、北村友一、栗東・音無秀孝)
 6-12 シンゲン(牡8、藤田伸二、美浦・戸田博文)
 7-13 トーセンジョーダン(牡5、N.ピンナ、栗東・池江泰寿)
 7-14 トゥザグローリー(牡4、福永祐一、栗東・池江泰寿)
 8-15 トレイルブレイザー(牡4、小牧太、栗東・池江泰寿)
 8-16 ビートブラック(牡4、武豊、栗東・中村均)