G1予想[079]第73回オークス(2012年5月20日) 印刷
2012年 5月 16日(水曜日) 16:31

金環日食(エクリプス)にふさわしいサンシャイン 

  オークスになると、いろいろなことを思い出す。もっとも古い思い出は、1971年、重馬場を抜け出して勝ったカネヒムロ。史上最低体重384キロの小さな牝馬が、本命ナスノカオリを差し切った。岡部幸男G1初優勝の瞬間だった。この年の夏、ニクソンショックが起こり、1ドルは360円ではなくなった。ドルは兌換通貨ではなくなり、世界の金融体制は大きく変わった。

 ノアノハコブネは史上最低人気28頭立て21番人気で、1985年のオークスを勝った。異常なハイペースで、先行した馬が全部バテるなか、大外からまとめて交わして、ナカミアンゼリカに1馬身1/4差をつけ優勝した。この年の夏、御巣鷹山にJAL123便が墜落した。当時、週刊誌の現場にいたので、夏休み返上で取材・編集に追われた。

  カネヒムロもノアノハコブネもオークスを勝つためだけに生まれてきたような馬だ。実際、その後1勝もできずに引退している。

  今年はオークス翌日に金環日食がある。この日は、太陽と月と地球が一直線に並び、太陽が細いリング状に輝く様子(ダイヤモンドリング)が見られる。金環日食が日本で見られるのは1987年の沖縄以来25年ぶり、本州で見られるのは129年ぶり、東京で見られるのは173年ぶりという。

   

  となれば、オークスはサンシャインを買うしかない。日食前日の太陽、サンシャイン。ほかにふさわしい馬は見当たらない。サンシャインは桜花賞で10着に負けている。しかし、その前のエルフィンステークスの勝ち方は強かった。血統も長距離適性がある父ハーツクライで、母の父ビストレブルーは仏2400mG1勝ちがある。

  日食と言えば、英語は「エクリプス」。エクリプスはサラブレッドの始祖とされる英国の名馬で、日食の日に生まれたからエクリプスと命名されたという伝説がある。もし、サンシャインがオークスを勝てば、そのためだけに生まれてきた運命の馬となるだろう。

  サンシャインの単・複と馬連、馬単総流し。