G1予想[080]第62回安田記念(2012年6月3日) 印刷
2012年 5月 29日(火曜日) 23:51

そんなバカな! 昨年と同じ

リアルインパクト、ストロングリターンの決着

 

 1994年の優勝馬ノースフライトは5番人気だった。この年は、前哨戦の京王杯スプリングCに外国馬が参戦可能になり、さっそくやってきた4頭が、上位を独占した。1着スキーパラダイス、2着ザイーテン、3着サイエダティ、4着ドルフィンストリート。この結果から、安田記念は外国馬が人気の中心になった。1番人気は、断然、武豊騎手のスキーパラダイス。ノースフライトは、阪神牝馬特別6馬身差圧勝、マイラーズカップをレコード勝ちしていたが、外国馬にはかなわないと、関係者もファンも思っていた。

  しかし、ノースフライトは角田晃一騎手の力強い手綱でゴール前鮮やかに抜け出した。2着にも日本馬、トーワダーリンが大外から追い込んだ。トーワダーリンは角田騎手と同期の田中勝治騎手の騎乗で超人気薄。馬連は万馬券となった。

  ゴール板を過ぎてから1コーナーを回り、さらに2コーナーから向こう正面に入ったところで、2頭の騎手は馬上で握手を交わした。この握手の光景はいまも忘れられない。

 

 今年は、日本馬に確固たる中心馬が見当たらない。そのため、香港所属馬2頭、グロリアスデイズ、ラッキーナインが人気を集めている。日本馬のなかでは、サダムパテックが押し出されて一番人気になりそうだ。

 ともかく、大混戦模様で、誰もが「穴が期待できる」と手広く買うはずだ。しかし、こういうときに限って、えてして人気サイドで決着するか、まったくのノーマークの馬が来る。

 

 そこで、リアルインパクト。なんと前走、マイラーズカップは最下位の18着。こんな着順から巻き返すなどとは「まさか」誰も考えないだろう。それに、鞍上は岩田。ダービーに続いてのG1を連覇なんて「まさか」ありえないと、誰もが思う。まして、岩田は今年は桜花賞も勝っている。さらに、リアルインパクトの父はディープインパクト。こちらも3週連続となるので、誰もが「まさか」と首をひねる。

  こうして、「まさか」が3つ重なるのは、この馬だけだ。ということで、絶好の狙い目。相手一番手は、ダービーもまた不発だった福永祐一のストロングリターン。もし、そんなことになれば、昨年とまったく同じ決着だ。

  それ以外では、香港馬2頭にも流すが、いちばん怖いのは、誰もが「まさか」逃げ切りはないだろうと思うシルポートだ。ともかく、リアルインパクトから馬単、馬連総流し。