12/09/19●尖閣問題。米『NYタイムズ』英『タイムズ』も中国寄り報道 印刷

2012年9月19日付の米『ニューヨークタイムズ』(NYT)の尖閣問題に関する記事は、 中国『人民日報』の社説をそのまま引用している部分があると、ロバート・キャンベル東大教授が指摘した。その部分とは、「どうして日本は新たに失われた10年を求めるようなことをするのか。20年も 歴史を遡るようなことをしようとするのか。中国は常に経済カードを非常に注意深く切ってきた。しかし、主権をめぐる争いで、もし日本が挑発を続けるならば 中国もその戦いに立ち上がるだろう」。

  『NYT』ばかりではない。英『タイムズ』も18日付の反日デモに関する記事ではこんな見出しを付けた。「日本の短気で性急な言動は日本全体に冷たい風を吹かせている」

  米英紙とも、いまや東アジア報道の拠点は北京。東京が拠点だったのは10年ほど前までだ。それに、欧米メディアの記者は、尖閣がどこにあるかも知らないうえ、なぜ、そんな無人島が重要なのかの地政的意味もわかっていない。