13/02/15 ●タイム・ワーナー・グループ、不振の雑誌部門の売却を検討中 印刷

米メディアの報道によると、タイム・ワーナー・グループが、傘下の雑誌大手タイム社が持つ雑誌媒体の大半について売却によるスピンオフ(本体から切り離し)を検討しているとのこと。

  売却検討中の雑誌は『ピープル』や『エンターテインメント・ウイークリー』などの21誌。『タイム』や『スポーツ・イラストレーテッド』『フォーチュン』などは タイム・ワーナーが引き続き保有する見込みという。売却先はメレディス・メディアとされ、同社では自社の女性誌に近い『リアル・シンプル』や『インスタイル』などに関心を持っているという。

 

  『ニューヨーク・タイムズ』紙によると、メレディスの株式時価総額は16億7000万ドル、現預金は約2500万ドルで、タイム・ワーナーの雑誌の多くをすぐに買い受けることは考えにくい。そこで、両社は合弁で女性誌に重点を置いた新たな雑誌社の設立を検討しているという。

   タイムの売上高は過去10年間で約40%減少。同部門を率いるローラ・ラングCEOは先月、従業員の6 %に相当する500人のレイオフを発表している。もし、タイム・ワーナーが出版事業の一部を切り離せば、ニューズ・コープの出版事業のスピンオフに続く事例となる。

ニューズ・コープの出版事業は2012年6月通期の損益が21億ドルの赤字。そのため、同事業の分離を求める株主の声が高まり、年末には別会社として切り離すことが決定している。