13/02/19 ●こんな予測で大丈夫なのか?電子書籍市場は2017年度に2343億円規模に! 印刷

  富士キメラ総研は、国内のブロードバンド・モバイルサービス市場の調査を実施し、その結果を報告書「2013 ブロードバンド・モバイルサービス総調査」としてまとめた。

  それによると、国内の電子書籍サービス市場は2012年度で654億円、2017年度には、なんと2343億 円規模になると予測している。5年後にいまの4倍の規模になるというのだ。その内訳は、以下のとおり。

 

                                                                            2012年    2017年

 電子書籍サービス                     654億円 → 2343億円

 そのうちスマホ向け                    162億円 → 1672億円

 そのうち電子書籍専用端末、タブレット端末向け    20億円  →  440億円

 

 同社は「2012年度は『Kindle』『Kobo Touch』など専用端末の展開や、Apple、Googleによる7インチタブレット端末の投入など端末市場も動きが見られ、電子書籍専用端末・タブ レット端末向け市場も拡大が予測される」としているが、それらの市場は2017年度の予測で440億円規模にしかならない。主流はスマートフォンで、その規模が2017年度に1672億円に拡大するというわけだ。

 はっきり言って、これは相当甘い予測である。スマホが電子書籍市場の主流になるのは確かだろうが、現在の10倍規模になるとは信じがたい。日本は、まだまだ「電子書籍の墓場」状態が続いているのに、いったい、どこを見ているのだろうか? 同社は過去に(電子書籍市場は)2014年度に3000億円規模になると予測した実績がある。