13/03/03●ドイツで電子書籍国内連合がスタート。3大書店+ベルテルスマン+ドイツテレコム 印刷

3月1日、ドイツで通信最大手ドイツテレコム(Deutsche Telekom)とメディア最大手のベルテルスマン(ランダムハウスの親会社)、3大書店グループ(ターリア、ヴェルトビルト、ヒューゲンドゥーベル)が、共同で記者会見を行い、7日から、「Tolino Shine」という電子書籍端末を発売することを発表した。これは、アマゾンの「Kindle」および 「Kobo」を明らかに意識したものだ。

  ドイツの電子書籍事情は日本と似ており、電子書籍市場はまだまだ発展途上にある。ドイツでは紙書籍市場が強固で、伝統的に書店が仕入と定価販売で流通を支配しているからだ。

  しかし、アマゾンとKoboが昨年オンラインストアをオープンし、じょじょに電子書籍市場ができてきた。そこで、これらに対抗するために、国内勢の結集となったようだ。

  日本では、出版社サイドは出版デジタル機構でつまずき、メーカーはバラバラに端末を出して失敗し、最後発のアマゾンに市場を持っていかれようとしている。この点、ベルテルスマンとホルツブリンクという世界的なメディアグループを有するドイツの決断は早かった。

 

 「Tolino Shine」はタッチスクリーンとフロント・ライトを備え、価格は99ユーロ(128USドル)。タイトル数は30万冊で、先行する 「Kindle 」本のタイトル15万冊の倍をそろえた。