2013/07/11●連邦地裁がアップルの電子書籍販売を反トラスト法違反と断定 印刷

7月10日、マンハッタン連邦地裁は、アップルの電子書籍の販売を出版社との共謀による価格操作だとして、反トラスト法(独占禁止)違反との判断を下した。これは司法省が提訴していた裁判で、アップルは出版大手5社、ラガルデール傘下のアシェット・ブック・グループ、ニューズ・コーポレーション傘下のハーパーコリンズ・パブリッシャーズ、ピアソン傘下のペンギン・グループ、CBS傘下のサイモン・アンド・シュスター、マクミランと共謀していたとされた。

  司法省の見解は、この共謀により、アマゾンが同様のビジネスモデルへの転換を強いられ、電子書籍市場全体の価格が上昇し、消費者利益を損ねたというもの。すでに、出版5社は当局と和解しており、アップルのみが争っていた。アップルがなぜ最後まで争い続けるのかは、業界的にも疑問の声が多かったので、司法省判断に驚きはない。ただ、アップルは直ちに控訴の意思を表明、次の焦点は、損害賠償額の認定になる。