09/10/09■ついに「キンドル」が日本でも発売されることに! 印刷
 アマゾン・ドット・コムは、10月7日、電子書籍端末「キンドル」(これまではアメリカのみで発売)を、日本を含む100カ国以上で発売すると発表した。アマゾンのアメリカ版の通販サイトで予約を開始し、19日から発送されるという。
 当面は、英語の書籍や新聞が中心になるが、「日本語の書籍も提供していく方向」というので、近いうちに、キンドルで日本の本が読める日が来るだろう。現在、アマゾンは、自社の配信サイトで、20万冊以上の電子書籍を販売しており、キンドルには1500冊分の書籍を保存することができる。
   また、一般の書籍に比べて安い値段に設定されているから、今後も、書籍のデジタル化がますます加速していくものと思われる。

 このニュースを知って、私が思ったのは「やはり」ということだ。すでに、ソニーもサムソンもこの市場を狙って参戦しており、市場自体も伸びている。だから、世界発売は遅すぎたぐらいだ。
 ただ、キンドルはこのデジタル時代に、ややおくれた中高年のヒット商品である。このことは、あまり日本では知られていない。アメリカの「Amazon.com」の「Kindle Community」で「Average Kindle Owner's Age」というフォーラムを見ると、キンドルを持っている人のほぼ半数以上が、50歳以上なので驚く。

[キンドル所有者の年齢構成]
   61歳以上:16%
   51-60歳: 30%
   41-50歳: 24%
   31-40歳:19%

 これは、本好きの中高年が、紙の本より価格が安いので、キンドルを通してデジタル書籍を買っているからだろう。また、本屋にいくのが億劫だからという中高年も、キンドルの愛好者だと思う。読書家ならば,新刊書をすぐにでも手に入れたいから、キンドル効果は大きい。
 ただし、若い世代は、PCやスマートフォンによりなじんでいるので、あえて書籍端末を買おうとはしないようだ。したがって出版社は、このへんを読み間違えないように、キンドルにコンテンツを提供していかねばならない。
 しかし、日本の中高年がキンドルを買うかどうか、そのへんのところはまったくわからない。日本の中高年のほが、アメリカに比べて、「紙」に留まり続けるような気がする。
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