09/10/14●ブルームバーグ、今度は「ビジネスウィーク」の買収を発表 印刷

 つい先日、「ワシントン・ポスト」とニュース分野で提携すると発表したブルームバーグが、10月13日、マグロウヒルから経済週刊誌の『ビジネスウィーク』の買収計画を発表した。 マグロウヒルは、以前から『ビジネスウィーク』の売却先を探していたので、この結果は、さほど驚くことではない。ブルームバーグといえば、金融情報サービスが専門だが、これまでは金融機関向けの情報提供が主流だった。それが、今回の『ビジネスウィーク』の購入で、読者である企業経営者や政府関係者などへの影響力を強めることになるからだ。

 はたして、80年の歴史を持つ週刊誌の『ビジネスウィーク』がこのまま継続発行されるかは定かではないが、なんらかのかたちでブランドは残るだろう。

 買収契約の内容は非公開。ただ、報道によると、ブルームバーグが最大で500万ドルを支払うというから、こちらには本当に驚いた。『ビジネスウィーク』ともあろう雑誌が、たった500万ドルだからだ。これが本当なら、アメリカの出版不況はもはや底なしだ。

 その影響をもろにかぶっているのが、全雑誌のなかでも特にビジネス誌。アメリカでは、ビジネス誌の1~9月期の広告収入が40.6%減。これは、雑誌全体の20.3%減を大幅に上回る落ち込みだ。