09/12/11●本当なのか?iPhoneユーザーの0男性の平均年齢は40歳! 印刷
 日経BPコンサルティングとアドモブは12月10日、「iPhone利用動向調査」の結果を発表した。 それのよると、「iPhoneユーザーの実像」は、平均年齢が男性は40.6歳、女性は36.1歳で、職業は会社員がもっとも多かった(男 性:41.2%、女性:32.5%)。 

 そして、気になる平均年収は569万円である。

iPhoneユーザーは、商品を購入する際には、4大マスメディアから情報を収集するほか、男性はコミュニティサイト 以外のインターネット記事や広告から、女性は友人や知人から情報を得ている。そのうえ、自分の考え方や価値観を重視し、周りの人とは違うものを購入する傾向があるという。

   

 また、「音楽(コンサート、CD、レコー ド)」および「書籍・雑誌・読書」への関心が高いほか、男性では「自動車」「映画・演劇鑑賞」、女性では「映画・演劇鑑賞」「ファッション、装飾品、アク セサリー」「美容(化粧品、美容器具、エステ)」などへの関心が高かい。さらに、男女とも値段の比較や商品、店舗の情報収集をインターネットを使って 行っているという。

 この調査は全国のiPhoneユーザーを対象に、10月23日から10月25日までの間ウェブ上で実施したもの。回答数は1000人。

 さて、この調査をいちがいに信じられるだろうか? 私の周囲を見ても、iPhoneユーザーの平均年齢が「男性が40.6歳」などというのは、信じがたい。どう見ても、30歳ぐらいがピークで、20歳代になるとさらに多いからだ。

 これは、ネットによるマーケティング調査だから、もとから信用できない要素がある。だいたい、「自分の考え方や価値観を重視し、周りの人とは違うものを購入する傾向がある」なんていう分析が、20年前となんら変わるところがない。こだわり消費と言いたいのだろうが、そんなものはいまや常識で、iPhoneユーザーの専売特許ではないだろう。また、関心度が高いのもの調査も、当たり前の結果で、レポートは、「こだわった、または、ワンランク上の商品やサービスをアピールすべき対象である」としているが、これまた、馬鹿としか言いようがない結論だ。

 iPhoneは、いまやワンランク上のデバイスではない。汎用品だ。したがって、この調査と逆に、「ワンランク下」で「こだわり消費ができない」層を狙うのが、正解ではないだろうか? ネット調査は、つくづく実態を把握できないと、もうリサーチ会社は知るべきだろう。ネットでは、人は平気でうそをつくし、自分を飾りたがる。