10/01/21●アマゾンが電子書籍価格の70%を著者や出版社に配分すると、突如発表! 印刷
 アマゾンが「キンドル」(Kindle Digital Text Platform)を利用する作家や出版社に支払う印税を、電子書籍の表示価格の70%に引き上げると、突然、発表した。ただし、対象のデジタル書籍は、価格が2.99ドルから9.99ドルの範囲に収まり、印刷版の書籍よりも20%以上価格が安いことなどが条件となっている。たとえば、価格が8.99ドルの書籍だと、作家の手取りは標準オプションでは3.15ドルだが、新しい70%オプションでは6.25ドルになる。これは、作家や出版社にとっては、朗報である。

 では、なぜ、突然こんな措置を講じたのだろうか?

 それは、今回の動きが、1月 27日に「タブレット」を発表するというアップルに対する先制措置の可能性が高いからだ。というのは、70%という印税率は、「App Store」でアプリを販売する開発者にアップルが支払う売上配分と同じだからだ。アマゾンとしては、従来の35%から大幅な引き上げになるが、市場確保のためにはそうせざるを得ないということだろう。