10/01/28●アップルがついにタブレット型端末「iPad」発表、電子書籍市場にも参入 印刷
 アップルは1月27日、ついにタブレット型端末を発表した。その名は「iPad」。ラップトップPCというよりもiPhoneの大型判で、実際、iPhoneアプリ約14万本すべてが動作する。アップルでは、iPadを、 iPhoneとネットブック の中間に位置づけていて、スティーブ・ジョブズCEOは、「 ネットブック は、どの点においても優れてはいない。アップルはそれ以上のものを提供したい」と語った。

 iPadは、通信機能の違いにより、Wi-FiモデルとWi-Fi+3Gモデルがある。このうちWi-Fiモデルが3月に発売される。価格は16GBモデルが499ドル、32GBモデルが599ドル、64GBモデルが699ドル。499ドルという価格はかなり衝撃的なので、一気に売れる可能性がある。

 一方、Wi-Fi+3Gモデルは4月にアメリカ、および一部の国々で発売され、16GBモデルが629ドル、32GBモデルが729ドル、64GBモデルが829ドルの予定。

   iPad写真:アップルのサイトから

 新聞・出版などの紙メディアが気にしているのは、今回のiPadが電子書籍市場に参入したこと。iPadにはebookリーダーソフト「iBooks」が内蔵され、電子書籍ストア「iBookstore」にアクセスして書籍を購入・ダウンロードできる。 

 このebookは、タッチスクリーン上で紙をめくるような操作で読むことができる。また、ebookのなかに音楽や動画を埋め込むことも可能だ。

 アップルによると、iBookstoreでは、さまざまな出版社の書籍、および新聞を取り扱うという。すでに、英ピアソン(PSON)傘下のペンギンや、米ニューズ・コーポレーション傘下のハーパーコリンズ、仏ラガルデール傘下のアシェット・ブック・グループなどが参加を表明している。

 以上が、iPadの概要だが、発表後の米メディアの報道を見ると、iPadはおおむね好評のようだ。気になるのは、やはり、電子書籍リーダーとしてのiPadがどうなるかだが、このことは、ブログ「私の視点」[048]のほうで、詳しく述べたい。