11/03/18●東日本大震災で出版不況の深刻化が必至!今年後半は、中小が続々倒産か? 印刷

 大震災から約1週間が経過した時点で、出版業界の現状をまとめてみると、次のようになる。

  (出版社)小学館、集英社などの大手では一部の社員を除いて社員の「自宅待機」を実施している。

  (印刷)電力不足、停電によって稼働率が落ちている。

  (製本)紙不足が深刻化。特にグラビアの紙が不足。大手以外は手配できない状況に。

  (流通)ガソリン不足のため、配送はすでに隔日に。17日(木)と18日は配送なし。日本出版取次協会は遅延を発表。

  (部数)雑誌に関しては各誌510%減。女性誌などは20%減も。

  (発売)雑誌協会は発売日の変更をリリース。すでに週刊誌は2日遅れになりそうな状況。

  (書店受注)軒並み30%ダウン。

  (書店売上)軒並み半減。

  (広告)4月、5月、6月の出広キャンセル続出。見込みが立たない状況。

 

   こうした現実から、集英社は2011317日、328日発売予定の『週刊少年ジャンプ』を同年44日発売に、一週間延期すると発表した。今後、ほかの出版社の雑誌、書籍もそうなるだろう。また、全書籍、全雑誌の売り上げを、地震前と比較してみると、今週は半分という、ほぼ壊滅状態になっている。  この状況がいつまで続くかはわからないが、あと23カ月も続けば、今年の後半は中小出版社の倒産が続出する可能性がある。