11/06/02●アメリカの新聞広告費、予想以上のスピードで落ち込む! 印刷

2011年第1四半期の新聞広告費が、6月1日、NAA(米新聞協会:Newspaper Association of America)から発表された。それによると、アメリカの新聞広告費は、予想を越える速度で落ち込んでいる。

  リーマンショック以後は、どのメディアも広告費が落ち込んだが、2010年には、ほとんどのメディアで広告費はプラス成長に転換していた。そのたった一つの例外が 新聞広告(プリント+オンライン)で、2010年に入っても四半期広告売上は前年同期比でマイナス。今年はさすがに「前年比割れはないだろう」と思われていたが、なんと-7.2%と2010年第4四半期の-4.7%から、さらにマイナス幅が大きくなってしまった。

  ただ、新聞サイトのオンライン広告は伸長している。しかし、その伸びは弱く、プリント広告の落ち込み(前年同期比 -9.8%)をカバーできるほどではない。したがって、新聞全体の広告売上がプラス成長に戻るのは、もう永遠に難しいのではないだろうか?

 アメリカでは昨年、新聞広告売上がインターネット広告売上に追い抜かれた。そして今年に入り、その差が開く一方になっている。『NYT』もネット版を課金モデルに移行し、なんとか紙版の売上の落ち込みをカバーしようと必死だ。しかし、いずれ紙版の新聞は消えざるを得ないのではないだろうか?