11/08/03●タブレット端末は今後も急成長、2015年には世界市場規模が2億台を突破する !? 印刷

株式会社ICT総研は8月2日、タブレット端末市場に関する調査結果を公表した。この調査によると、2010年には日本国内で81万台のタブレット端末が出荷され、そのうちの75万台が「iPad」。そして、今年2011年上期(1 月〜6月)は、半年間でこれを上回る82万台のタブレット端末が出荷され、このうち「iPad」は70万台。つまり、現状ではタブレット端末は「iPad」の寡占状態となっているが、予想以上に普及していない。

 次は予測だが、2011年の年間合計では188万台のタブレット端末が出荷され、2012年には256万台、2013年には345万台、2014年には 445万台、2015年には557万台に達するという。また、2011年の188万台のうち「Android」などアップル以外の製品が30万台に達し、 2012年には「Android」や「Windows」系が倍増する見込みだが、すでに圧倒的シェアを確保した「iPad」シリーズの優位は揺らぐことはなく、2015 年ごろまでは半数程度のシェアを占めるという。おそらく、この予測どおりに進むのは間違いないだろうが、台数となると、このように順調に伸びていくかどうかはわからない。その鍵を握っているのは、価格と思われる。

 目を世界市場に転じると、2010年のタブレット端末の出荷台数は1720万台で、2011年には5340万台、2012年には9110万台、 2015年には2億1790万台に達すると予測。今後は新興国でもタブレット端末の需要が活発化し、安価な製品のニーズも高いため、「iPad」シリーズの シェアは2015年には5割を下回る見通しだとしている。これもその通りと思うが、普及台数に関しては予測数字が甘すぎる。

   

 また、ユーザーアンケートの結果からは、タブレット端末はモバイルPCやスマートフォンと比べて全体的に利用時間や利用頻度が少ない結果となっており、Wi-Fiモデルでの利用も多いことから、ネットに接続していない時間帯があることが想定されると分析。今後本格的に普及するためには、 Wi-FiやWiMAXなどによる通信環境の整備と、タブレット画面の大きさに適した専用アプリの充実、電子書籍コンテンツの増加などが不可欠だとしている。