11/09/01●バーンズ&ノーブル四半期決算はやはり赤字。ただデジタルは好調 印刷

バーンズ&ノーブルは8月30日、四半期の決算を発表した。それによると、連結ベースでは、引続き5700万ドルの損失となっている。総売上は前年同期で2%増の14億ドル。このうち、デジタル部門(オンライン販売及び電子書籍)の売上は37%増えて1億9800万ドル。電子書籍の売上げと電子書籍リーダーの「Nook」「NookColor」の売上げが大きく貢献している。これに反して、店舗販売は3%落ちて10億ドルほど。「Nook」や玩具、ゲームの店頭販売を除いた印刷書籍・雑誌はさらに下げ幅が大きかった。

 「Nook Color」では電子雑誌が人気アイテム

 つまり、紙の書籍・雑誌はいよいよ厳しく、その落ち込みを、急成長のデジタルでもカバーしきれない状況が続いている。同社の店舗の売上は3%減だが、比較可能な店舗だけをみた場合は1.6%減とそれほどでもない。しかし、印刷本の減少はこれより大きい。

 ただし、同社では「このままオンラインの高成長を続けていけば、安定した黒字を出せるようになる」(リンチCEO)としている。バーンズ&ノーブルは8月18日、リバティ・メディアから2億400万ドルの出資(比率16.6%)を受けている。