12/01/12●アメリカの雑誌広告売上2011年度は前年並みに。後半の失速で、今年はさらに厳しい状況に 印刷

アメリカ雑誌の2011年広告売上が、PIB(Publishers Information Bureau)から公表された。それによると昨年の年間広告売上高は201億ドルと、2010年と同レベルに収まった。また、広告ページ数は、前年比3.1%減とマイナス成長だった。

 リーマンショック後大きく落ち込んだ広告売上は、景気回復に伴い2010年後半あたりから回復、2011年前半は、売上高が前年上半期に比べ3%増、広告ページ数でも1.3%増と回復が本格化していた。しかし、後半になると、EU危機などから、再び失速した。2011年 第4四半期には、広告売上高が前年同期比で5%減となり、広告ページ数では同8%減と完全に失速してしまい、通年では前年並みとなった。このまま行くと、今年は相当厳しく、リーマンショック後の落ち込みの再来になる可能性がある。

 

  アメリカの雑誌は、定期購読が主体とはいえ、広告売上に大きく依存している。以下の表が、2011年の広告売上高と広告ページ数。トップの『People』は10億ドルを割った。また、第2位の『Better Homes & Gardens』 も前年比14.1%減。ただし、女性誌は大半が好調で、『Vogue』や『Vanity Fair』は2桁成長を成し遂げた。ビジネス誌はもまずまずで、とくに『Business Week』誌は29.4%増。

参照:2011 OVERALL MAGAZINE ADVERTISING REVENUE FLAT(MPA)