2016年3月12日●プロデュース新刊3冊がほぼ同時に発売 印刷
■『大麻解禁の真実』(矢部武・著 宝島社)

 矢部武さんはこれまで日米でさまざまな取材をしてきたが、本書は彼のテーマの一つ「麻薬」に関してのもの。アメリカではここ数年で、大麻の解禁が進み、すでに4州が合法化、18州が非犯罪化した。しかし、日本では大麻解禁論すらなく、その一方で覚せい剤、危険ドラッグによる麻薬汚染が深刻化している。この差はいったいどこからくるのか? 麻薬大国アメリカの現状、日本で大麻が解禁されない裏事情などを、徹底的にレポートしたのが本書。

   

■『本物のカジノへ行こう! (松井政就・著 文春新書)

  松井政就氏とは、競馬を通して昔から私と親交があり、週刊誌では私が担当して連載記事をやったことがある。彼はこれまで、カジノ、競馬、宝くじなど、それこそギャンブルと言えるものに深くはまってきた。カジノに関しては、自前で世界中のカジノを回り、さまざまな経験をしてきている。現在、日本ではカジノ解禁に向けてさまざまな動きがあるが、そうしたなかで、彼と必読の1冊をつくってみた。

   

■『シャープ「企業敗戦」の深層』(中田行彦・著 イースト・プレス)

 この3月、ついにシャープがホンハイに買収された。これは日本のものづくりの大きな転換と言える。「液晶のシャープ」と言われた勝ち組企業が、なぜ敗戦にまでに至ったのだろうか? 今後、日本企業のものづくりはどのようになるのだろうか?

 これを、元シャープの技術者という「当事者」と、経営学者(立命館アジア太平洋大学教授)という「分析者」の二つの観点から描いた。

 著者の中田氏とはすでに昨年『シャープ「液晶敗戦」の教訓』(実務教育出版)を出しているが、本書はその第2弾に当たる。グローバル競争と変化への対応を読み間違えた巨大メーカー崩壊の深層に迫った